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折れた名木、魂を形に 台風被害、御殿場「東山のサイカチ」

(2020/1/10 17:36)
台風19号の影響で折れた「東山のサイカチ」を使い、木工製品作りに取り組むNPO法人土に還る木森づくりの会のメンバー=2019年12月、御殿場市かまど
台風19号の影響で折れた「東山のサイカチ」を使い、木工製品作りに取り組むNPO法人土に還る木森づくりの会のメンバー=2019年12月、御殿場市かまど
2008年8月に撮影した東山のサイカチ=御殿場市東山(同市提供)
2008年8月に撮影した東山のサイカチ=御殿場市東山(同市提供)

 親しまれた名木、いつまでも手元に―。静岡県東部などに大きな被害をもたらした昨年10月の台風19号の影響で折れた県指定天然記念物「東山のサイカチ」(御殿場市東山)を使い、地元NPO法人が木工製品作りに挑んでいる。メンバーは「もう一度魂を吹き込み、長く愛される品を作りたい」と意欲を見せる。
 取り組むのはNPO法人土に還(かえ)る木森づくりの会(小松豊代表理事)。適切な森林管理のために欠かせない間伐で切り出した木材を使い多数の木工製品を製作した実績があり、市の依頼を引き受けた。
 東山のサイカチは豆科の植物で1965年に県指定天然記念物になった。樹高13・3メートル、目通り2・8メートル、枝張り19・7メートル。県内でもまれな巨樹だったが、10月の台風19号の風雨で幹が高さ3メートルほどの位置で折れた。近くを通る度に「立派な木だと思った」と小松代表理事は語る。
 11月に始めた製作作業は難航している。普段は木の性質を見極めて最も適した製品にするが、サイカチを活用した経験はない。菓子や果物を入れる器を試作したものの、水分を含んでいた木が膨張して変形してしまい使い物にならなかった。製材した状態で乾燥させ、来夏以降に製品化を目指す。
 同法人は市内にある国内最古級のツバキ「太郎冠者」の枯れた部位も引き取り、ベンチや器にして市に納入した。サイカチで実用可能な品ができれば市民に安価で提供する考えだ。

台風19号の影響で幹が折れた様子(2019年10月)=同市東山
台風19号の影響で幹が折れた様子(2019年10月)=同市東山

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