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電気機関車、主役でGO!! 大井川鉄道、客車列車を増発

(2019/11/27 17:01)
1949年の電化当時から走る電気機関車がけん引する「ELかわね路号」=島田市の大井川鉄道新金谷駅
1949年の電化当時から走る電気機関車がけん引する「ELかわね路号」=島田市の大井川鉄道新金谷駅

 大井川鉄道(本社・島田市)が12月1日に本線の電化70周年を迎えることを記念し、電化当時から現役で走る電気機関車(EL)の客車列車「ELかわね路号」を増発運転している。電車の普及で現在ほとんど見られなくなったELだが、大鉄では蒸気機関車(SL)の最後尾で動力を支える存在。“サポート役”が主役として客車をけん引する姿が、鉄道ファンを喜ばせている。
 大井川鉄道の本線金谷~千頭区間は、流域に計画された発電所やダムの建設資材、木材搬出を目的に1931年に全線開通した。49年、増加を続ける貨物輸送に対応するため電化。この頃からELがけん引する列車や電車が走るようになったという。
 大鉄には井川線のアプト式鉄道で走る車体を含めて4形式9両のELが在籍。このうち2両ある「E10形」は電化に合わせて製造された大鉄オリジナル。車体前面の扉や側面に社紋が掲げられ、運転台前のデッキなどのデザインが「当時定番だった国鉄の古い電気機関車と似ていて、鉄道ファンの人気も高い」(同社)という。
 全国でELが定期運転するのは大鉄井川線の一部区間と、季節運行する黒部峡谷鉄道(富山県)の2路線のみ。
 11月中旬、E10形がけん引するELかわね路号に乗車した伊東市の男性会社員(44)は「今ELに乗れるのは全国でもここだけ。SLとはまた違う、古い電気機関車の音も楽しみのひとつ」と話した。
 増発運転は12月末までで、西武鉄道で活躍した車両も登場する。12月は計25日間運転を続ける。同社広報担当の山本豊福さんは「客車も昭和初期製造が多い。ELに乗って“時間旅行”を存分に楽しんでほしい」と話している。

 <メモ>電気機関車(EL) 蒸気機関車(SL)に代わって誕生し、高度経済成長期には日本中で姿が見られた。客車自体にモーターを搭載し動力を分散する電車の普及により衰退したが、特に寝台特急などではSLが完全引退して新幹線が発展するまで、ELによる客車のけん引が続けられた。大鉄では貨物列車の廃止で使われなくなった車両がSLの動力を支えるようになり、現在も「きかんしゃトーマス号」などSLの最後尾で運転を続けている。

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