静岡新聞NEWS

罵倒、投石…悲しみ回顧 ハンセン病元患者が講演 御殿場

(2019/11/9 08:54)
経験を語るハンセン病元患者の石山さん(右)=御殿場市
経験を語るハンセン病元患者の石山さん(右)=御殿場市

 全国で唯一、国立と私立のハンセン病療養施設のある御殿場市で7日、元患者による講演会が開かれた。御前崎市出身の石山春平さん(83)=川崎市=が周囲からつらい仕打ちを受けた経験や、療養施設入院の際に抱いた悲しい気持ちを回顧した。
 石山さんは小学6年の時に発症し、15年間にわたり御殿場市の療養施設神山復生病院で生活した。家を離れる日に父親から「忘れないように(しっかり家を)見ていけ」と告げられ「二度と帰って来られないと思い涙が出た」と振り返った。
 発症を知った担任に「二度と来るな」と告げられ、教室の机や椅子は燃やされた。道端では「汚い」と罵倒され石を投げられた。治癒後に帰郷しようと父親に手紙を出すと「今の生活を保つ方がお互いの幸せになる。こらえてくれ」との返事が届いたという。
 結婚し3人の子どもを育てた。社会に出てから、かつてのつらい仕打ちを上回る「友情や愛情を受けている」と話し、経験談の合間に冗談を挟んで会場を笑いに包んだ。
 石山さんは20年ほど前から、ハンセン病への正しい理解を広げるため全国各地で講演を続けている。「自分をさらけ出して伝えなければ理解してもらえない」と思いを語った。
 講演会は御殿場市の療養施設で入所者と犬の交流の場を設けるボランティア団体「ぷらす」(伊東郁乃代表)が主催。会場となった同市民交流センター「ふじざくら」では15日まで、ハンセン病の歴史や国立駿河療養所(同市)などの入所者の芸術作品を紹介する企画展が開かれている。

静岡暮らし・話題の記事一覧

ニュースアクセスランキング

  • 読み込み中です・・・
静岡新聞データベース

SBSテレビチャンネル

YouTube
こどもみらいプロジェクト「おやこアットエス」
静岡新聞SBSスクープ投稿
静岡新聞モバイルサイト