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担い手不足「浜背負い祭り」今年で幕 浜松・天竜区佐久間町

(2019/9/12 07:23)
(提供写真)第2回浜背負い祭りの様子。商店街通りに人があふれ、祭りが地域に活気をもたらした=旧佐久間町山香地区(1997年、山香ふれあいセンター提供)
(提供写真)第2回浜背負い祭りの様子。商店街通りに人があふれ、祭りが地域に活気をもたらした=旧佐久間町山香地区(1997年、山香ふれあいセンター提供)

 かつて天竜川の港町として栄えた浜松市天竜区佐久間町山香地区の舟運、陸運の歴史を後世に伝える祭典「浜背負い(はましょい)祭り」が11月17日の13回目の開催を最後に終了することが11日までに分かった。住民が1995年から隔年で開催してきたが、人口減少や高齢化による担い手不足が深刻化した。
 信州街道「塩の道」の結節点でもあった同地区では、江戸時代ごろから昭和初期ごろまで、住民が陸に上がった生活物資を背負子(しょいこ)に縛り、「浜」と呼ぶ船着き場から塩の道の急坂(長さ約900メートル)を登って荷継ぎ場の明光寺峠までを運ぶ「浜背負い」の仕事があった。祭りでは伝統の神楽舞を先頭に、かさをかぶった男衆や背負子にもんぺ姿の女衆が商店街を練り歩く。
 住民によると、開催初期は市街地からの見物人などで通りが埋め尽くされたが、最近は来場者がまばらで専ら地域の祭りになった。地区の人口も20年前の半分に満たない約400人に減少。高齢化率は約70%で、実行委員会の会員約30人の大半が70、80代。若者も仕事を求めて地区を出るため、準備や運営、継承が困難になった。
 初代実行委員長で、最後の実行委員長も務める水本作一さん(80)は「終了は無念だが高齢化が著しい。最後は町外に住む地元出身の若者らも招き、にぎやかな時代行列にできたら」と話す。
 佐久間町内では、伝統の「浦川歌舞伎」も今年が最後の定期公演となる。住民からは「地域の歴史や特色を伝える貴重な行事がなくなっていくのは寂しい」と声が聞かれる。

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