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海底湧水、泥で目詰まりか 富士川河口周辺、生態系に影響の恐れ

(2019/8/14 11:51)
日本軽金属蒲原製造所の放水路から駿河湾に拡散する強い濁水=6月下旬、静岡市清水区蒲原(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
日本軽金属蒲原製造所の放水路から駿河湾に拡散する強い濁水=6月下旬、静岡市清水区蒲原(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
富士川断層と日軽金放水路の関係イメージ図
富士川断層と日軽金放水路の関係イメージ図

 日本軽金属蒲原製造所(静岡市清水区)の放水路から駿河湾に濁水が流れ込み、サクラエビ不漁との関係が指摘されている問題で、地質学者の塩坂邦雄氏(74)=同市葵区=は13日までに、「泥が海底湧水口に目詰まりを起こさせ、生態系に変化が起きている可能性がある」との論文を県地学会に提出した。海底湧水は栄養塩を多く含み、サクラエビの餌となる植物プランクトンの生育に欠かせないとされる。
 提出は7月上旬。論文によると、富士川河口周辺は富士山の伏流水が湧き出る海底湧水口が、水深150メートル付近の溶岩層の亀裂などに豊富に存在している。一方で、富士川断層により1万3800年前から100~150メートル以上も隆起した放水路沖周辺は、水深20メートル付近の砂れき層から水が湧き出ているため、泥などによる目詰まりを起こしやすい環境が元来あるという。
 塩坂氏は、2014年1月に国の産業技術総合研究所が富士川沖で実施した調査結果を示した論文の一部も引用。それによると、海底湧水の存在を示す元素の一つ「ラドン」が富士川断層以東の低層水で高い値を示したのに対し、放水路沖を含む以西では低い値しか示さなかった。このため、「本来水深20メートル付近にあった地下水の湧水口が細粒分で覆い隠され、海底の湧水が供給されていない可能性がある」と結論付けた。

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