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初心者の富士登山、静岡県警が警鐘 9合目常駐、救助に備え

(2019/8/2 17:07)
登山者の体調に気を配る静岡県警山岳遭難救助隊の二宮寛さん(手前)と山田優さん=1日午前、富士山富士宮口9合目
登山者の体調に気を配る静岡県警山岳遭難救助隊の二宮寛さん(手前)と山田優さん=1日午前、富士山富士宮口9合目

 富士山の夏山シーズンが本格化し、今季も県警山岳遭難救助隊が登山者の救助に汗を流している。夏山のにぎわいとともに、初心者の登山の増加が見込まれるため、県警は計画に基づいた安全な山登りをするよう呼び掛けている。
 救助隊は7月10日の開山から9月10日の閉山まで、富士宮口9合目の山小屋「万年雪山荘」に常駐する。基本的に2人体制で、主に富士宮口の山頂から7合目付近までの救助要請に備える。今季は県警本部と富士宮、裾野、御殿場各署から派遣される延べ200人ほどが隊員として活動する予定。2~3泊の交代制が中心で、お盆などの繁忙期は増員することもある。
 県警によると、今季は開山以来、7月25日までに10件、13人の山岳遭難が発生した。転倒が7人と最多で、疲労が3人と続く。死者も1人出た。遭難は例年、週末にかけて件数が増える傾向があり、登山届も多くが提出されていないという。
 7月31日午後4時過ぎ、富士宮口8合目付近から救助隊に要請が入った。下山していた愛知県の30代男性が転倒し、頭を打って出血したという。救助隊の二宮寛さん(47)=県警地域課巡査部長=と山田優さん(37)=裾野署茶畑交番巡査部長=が駆け付け、男性が先行していた同行者と合流するまで付き添った。男性は初の富士登山だった。
 二宮さんは「初心者は薄着の場合も多い。激しい気温差を認識した上で登山を楽しんでほしい」と警鐘を鳴らす。初心者が高山病を発症することもあるため、適切な水分補給の必要性を強調する。山田さんも「救助すると『すぐに山頂へ行けると思った』と説明するケースもあった」と明かす。
 9合目に常駐しているからこそ、山頂付近や高所からの要請に迅速な対応ができる。「ここにいることで、早期に相談を受け付けられるなど山小屋とも連携できる」と山田さん。二宮さんは「富士山で自分たちにしかできない仕事がある」と誇りをのぞかせた。

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