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メダリスト、沼津で育て フェンシング元日本代表、才能発掘

(2019/6/29 07:41)
小学生にフェンシングを指導する長良将司さん(右から2人目)=沼津市内
小学生にフェンシングを指導する長良将司さん(右から2人目)=沼津市内

 シドニー、アテネの五輪2大会に出場した元フェンシング日本代表の長良将司さん(41)が本年度、日本フェンシング協会(太田雄貴会長)から沼津市に派遣され、将来の五輪選手を育成する長期プロジェクトに挑戦している。発掘した人材をトップ選手に育てるまで10年は必要とされるが「一貫した指導環境があれば金メダリスト輩出は夢じゃない」と、東京五輪・パラリンピックの先を見据えている。
 6月上旬、沼津市内で開かれた初めての競技体験会。小学生約30人が3時間ほどかけて、長良さんからルールや礼儀作法、基本動作を一から学んだ。国内の競技人口は約6千人。子どもたちが競技を始めるきっかけをつくり、才能のある人材を発掘しようという狙いだ。模擬試合に臨んだ市立愛鷹小5年の女子児童(10)は「相手をうまく打てたときはうれしかった。ルールが難しいけど、次もやりたい」と笑顔を見せた。
 沼津市と協会は2月、フェンシングの普及に向けた全国初の包括協定を締結した。市側はスポーツを通じたまちづくり、協会側は地方に拠点を置いた競技振興が目的だった。JOCエリートアカデミーでコーチだった長良さんが任期付き職員として市に赴任した。
 市内の競技人口は現在約70人。市は300人まで増やすことを当面の目標に掲げている。今後、専用練習場の確保や学校、企業などと連携した支援体制づくりに取り組み、長良さんの活動をバックアップする。沼津を「フェンシングのまち」としてPRし、国際大会や代表合宿の誘致にもつなげる考えだ。
 同市内には高校フェンシング部やクラブチームがあり、6月中旬には経験者を指導する講習会も始まった。長良さんは「子どもたちの楽しそうな様子を見て、裾野を広げられるという手応えを感じた。自治体ならではの強みを生かし、今までにない活動をしたい」と意気込む。

 <メモ>沼津市とフェンシング 1957年の国民体育大会でフェンシング開催地となったのを機に、沼津市で競技が盛んになった。市によると、現在、市内には四つのクラブチームがあり、二つの高校でフェンシング部が活動している。市は東京五輪・パラリンピックの事前合宿誘致を目指し、昨年12月には日本代表チームが強化合宿を実施した。

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