サクラエビ秋漁初競り、持ち直しの兆し 由比漁港、大井川港

 1日解禁した駿河湾サクラエビ秋漁の初競りが2日早朝、由比漁港(静岡市清水区)と大井川港(焼津市)で行われた。約4・6トンの水揚げに対し1ケース(15キロ)当たりの両市場平均取引値は“コロナショック”が直撃したことし春漁からやや持ち直し、約7万6千円となった。ただ、昨年秋漁に比べ平均取引値、最高取引値ともに上向かない状況が続いている。

駿河湾サクラエビ秋漁の初競りで入札をする仲買人=2日午前、静岡市清水区の由比漁港
駿河湾サクラエビ秋漁の初競りで入札をする仲買人=2日午前、静岡市清水区の由比漁港

 両市場の平均取引値はことし春漁の初日を1万円上回った。関係者によると、国の観光支援策「Go To トラベル」などに支えられ、旅館や料理店からの引き合いが戻りつつあるという。
 ただ、平均取引値を新型コロナウイルス感染拡大前の昨年秋漁初日と比べると、1万円低かった。メインの由比市場の最高取引値に着目すると、昨年秋漁初日に比べことしの秋漁初日は3万円以上低い9万3910円にとどまった。不漁が続く近年の中で水揚げが多かった一方、仲買人が相場の先行きを懸念しているとみられる。
 由比漁港では2日早朝、由比、蒲原両地区の加工業者らがコロナ対策としてマスク姿で集まった。エビの色や形、サイズを確認し、午前5時45分に競りが始まると威勢よく競り落としていった。
 競りに参加した由比地区の加工業者は「コロナ禍が続き、個人料理店などがまだ需要の中心。現在の価格では(高すぎて)一般家庭が反応するレベルでもない」と秋漁での販売ルートの広がりを期待する。県桜海老加工組合連合会の高柳昌彦会長は「水揚げがまとまれば値段は安くなる」と見通した。
 漁師らが2018年秋漁から導入している自主規制による資源回復状況も話題に。由比港漁協関係者は仲買人に対し、前日の漁で湾奥や中部にも0歳エビの魚影が確認されたと説明した。しかし未曽有の不漁の原因は特定されておらず、今回確認されたエビが越冬し順調に成長できるかは不透明だ。由比港漁協の宮原淳一組合長は「漁を持続可能にするにはもっと増えなければ。これからが正念場」と述べた。

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