サクラエビ水揚げ量史上最低 水温低く上層に浮かず 静岡県水産・海洋技術研究所が分析

 25トン余りと水揚げ量が史上最低となったことしの駿河湾サクラエビ春漁。30日の情報連絡会の冒頭、県水産・海洋技術研究所の小林憲一資源海洋科長は、清水沖や焼津沖などの漁場で海水温が昨年、一昨年より低めに推移したことを挙げ「サクラエビが上層に浮かず、網にかからなかった」などと述べた。
 小林科長は「経験的な話だが、50メートルとか100メートルの中層水温が上がらないとエビは浮きにくい」と説明。「取れる、取れないが水温だけの影響かは分からない。ただ、影響は大きかった」とした。県水技研によると、春漁での0歳エビの体長は35・6ミリで、昨年春漁時の38・4ミリよりさらに小型化した。
 小林科長は「一般論だが、資源状態が悪いと生息域が拡大しづらく不漁になりがちだ。サクラエビは2009年から漁獲量は低い」と資源量は低位にあるとの認識も示した。

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