サクラエビなどテーマに議論 静岡市で全国幼児教育フォーラム

 不漁が続く駿河湾産サクラエビなどをテーマにした全国幼児教育ESDフォーラム2020(静岡大教育学部など主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が14日、静岡市葵区の市産学交流センターで開かれた。五分科会のうち「森里川海~駿河湾の宝サクラエビ」の第1分科会では、市立由比こども園で地元産サクラエビを題材に幼児教育を展開していることが報告された。

「森里川海~駿河湾の宝サクラエビ」のテーマに沿い意見交換する鈴木款静岡大特任教授(奥)と参加者=14日午後、静岡市産学交流センター
「森里川海~駿河湾の宝サクラエビ」のテーマに沿い意見交換する鈴木款静岡大特任教授(奥)と参加者=14日午後、静岡市産学交流センター

 浅岡淳子園長は園児らが漁師から透明の容器に入った生きたサクラエビをプレゼントされ「サクラエビロケット」と名付けて親しんだり、漁船に乗せてもらい海から郷里を眺めたりしたことに触れ「海と山と川がつながっていることを、いまは認識していなくても成長の中で気付いてほしい」と話した。
 静岡新聞社取材班と連携する「サクラエビ再生のための専門家による研究会」座長の鈴木款静岡大特任教授も出席。サクラエビの主産卵場に注ぐ富士川の濁り問題など不漁の原因とみられる四つの事象について科学的に検証中であることを伝え「見えているものから見えないものを想像する力を育むことが重要ではないか」と述べた。
 フォーラムではESD(持続可能な開発のための教育)の教材として、サクラエビ不漁問題などが選ばれた。主催者によるとオンラインと合わせ200人以上が参加した。

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