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サクラエビ不漁原因の仮説実証へ 専門家研究会、調査計画練る

(2020/9/1 09:21)
海洋調査に向け詳細を打ち合わせる「サクラエビ再生のための専門家による研究会」のメンバー=31日午後、静岡市駿河区の静岡大
海洋調査に向け詳細を打ち合わせる「サクラエビ再生のための専門家による研究会」のメンバー=31日午後、静岡市駿河区の静岡大

 静岡新聞社取材班と連携する「サクラエビ再生のための専門家による研究会」=座長・鈴木款静岡大特任教授=は31日、主産卵場の駿河湾奥で9月以降行う不漁原因の仮説を実証するための調査の実施計画を、静岡大(静岡市駿河区)で話し合った。メンバー10人のうち実務に関わる6人が集まり、漁業関係者との協力関係を構築しながら海洋調査研究を進めていくことで一致した。
 ミーティングでは田中潔東京大准教授が、富士川の河川水が拡散しているとみられる海域に水温や塩分、流速などの計測機器を設置する計画を披露。海の中に一度セットすると、約4カ月間、自動的にデータを取り続ける先端的な機器という。濁りが幼生に与える影響に着目する荒川久幸東京海洋大教授も富士川沖で濁度調査する計画を発表。田中准教授と連携する。
 収集したデータをいかに漁業に還元するかも話し合った。田中准教授は「海洋環境の変化がサクラエビやそれ以外の魚種の漁獲の多寡にどう関わるか分かる可能性がある」と述べた。美山透海洋研究開発機構主任研究員は同機構アプリケーションラボが構築中の駿河湾の海面から深層まで見られる海洋予測モデルを披露。「水温躍層(鉛直方向の急な水温変化)の発達や(水深50メートル以浅で18~25度とされる)産卵のための適水温層の伸び縮みの様子が分かる」と話した。田中准教授の実測データとも突き合わせて精度を上げ、将来的に漁師らにも閲覧してもらう。
 千賀康弘東海大名誉教授からは「今後収集するデータが持つ意味を専門用語を使わずに、だれでも理解しやすい普通の言葉で説明する取り組みも研究会として必要では」との提言もあった。

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