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知事の工事凍結要求 流域市町半数超、否定的【大井川とリニア】

 リニア中央新幹線トンネル工事に伴う大井川の流量減少問題を巡り、川勝平太知事が静岡工区の同トンネル工事の凍結をJR東海が表明するよう国やJR側に求めていることについて、流域10市町のうち少なくとも6市町が「時期尚早」などと否定的な考えを県に伝えたことが、18日までの各市町への取材で分かった。

 関係者によると、県の担当部局から今月に入り、「流域市町にも同意を求めたい」「意見を聞きたい」などの連絡があった。10市町は昨年12月20日、国土交通省の上原淳鉄道局長宛てに、水資源の確保や水質保全、国のJRへの指導徹底などを求める要望書を提出したばかり。このため「現時点では国の専門家会議を優先的に進め、議論を注視すべきだ」(焼津市)、「流域市町の願いは命の水を守ることであり、今は工事リスクに関する議論の最中」(島田市)など、慎重な姿勢を示した自治体が多かった。
 牧之原市は「凍結を要求するのは唐突。静岡県がごねているという印象を与えかねない」と危惧する。御前崎市や川根本町、吉田町も「現段階でそもそも着工が現実的ではない」「そこまで踏み込まなくてもいい」などの意見を寄せた。
 川勝知事は5日、昨年末に同トンネル工事の凍結をJR東海が表明するように求める書簡を菅義偉首相に送ったことを明らかにし、JR東海の金子慎社長にも直接要請する意向を示している。

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