JRの情報非開示批判 難波副知事講演「話進まない根本」【大井川とリニア】

 リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題を巡り、難波喬司副知事は18日、島田市内で開かれた自治会の会合で講演し、JR東海が県の求める資料を提示せず、情報開示に消極的な姿勢を続けてきたとして「JRと話が進まない根本的なところだ」と批判した。

難波喬司副知事がリニア中央新幹線工事に伴う大井川の水問題を説明した研修会で、質問する参加者=18日午前、島田市内
難波喬司副知事がリニア中央新幹線工事に伴う大井川の水問題を説明した研修会で、質問する参加者=18日午前、島田市内

 流域に当たる島田、藤枝、焼津3市の自治会長約150人が聴講した。難波副知事はリニア工事を巡るJRとの協議状況を、大型マンション建設を不安視する近隣住民と業者のやりとりにたとえ、「業者が『影響がない』と言い切り、ちゃんとした資料を出さずに『とにかく大丈夫』『偉い先生に聞いてお墨付きを得た』と言う」と説明した。
 資料の提出や、精度の低い流量予測をやめるよう要請してもJRが応じないと指摘し「どちらが(協議を)遅らせてきたのかは明白だ」と着工遅れの責任はJRにあるとの認識を示した。国土交通省の専門家会議に関し「JRが適切な環境影響評価(アセスメント)をやっていれば6カ月も協議しない」とした。
 質疑応答で自治会長から、重金属による水質汚染の懸念や他県の工事状況に関する質問が出た。南アルプスを通るルートを変更する提案もあったが、難波副知事は「静岡がリニアに反対しているように思われる。環境アセスメントや用地買収をやり直し、相当な時間がかかる」と否定的な見解を示した。

 ■「安心できる説明を」 流域3市の自治会連合会長が要求
 リニア中央新幹線建設に伴う大井川の水問題について難波喬司副知事の講演を聞いた島田、藤枝、焼津市の自治会連合会長は18日、報道陣の取材に対し「住民が安心できるような説明が欲しい」「信頼関係が大事。(JR東海は)もっと情報開示を」などと述べ、国土交通省専門家会議での議論の進展を望んだ。
 島田市の山田修兵会長(71)は「これまで新聞などからしか情報を得られず、直接話を聞けてよかった」としつつも「現状は変わっていない。この先問題が解決するのか」と不安を口にした。藤枝市の小林一男会長(71)は「JRの情報開示はまだまだ少なく、専門家会議も非公開。補償の問題よりも末代まで影響のないような対策が先決」と話した。焼津市の岩崎四郎会長(76)は「水問題への住民の関心は高いが、中身を理解するのが難しい」と指摘。3人とも「専門家会議の議論を含めて正確な情報を待ちたい」と、現時点でJRからの説明は求めない意向を示した。

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