河川法協議、6カ所想定 工事許可必要、トンネルと交差 静岡県議会委に提示【大井川とリニア】

 静岡県は2日、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事で、事業者のJR東海が河川法に基づく工事の許可を県から得る必要があると想定した6カ所を地図上に示し、県議会建設委員会に提出した資料に掲載した。6カ所には静岡新聞が9月、「涵養(かんよう)された地下水が大量に存在している可能性があり、高圧大量湧水の発生が懸念される」と記された非公表資料の存在を報じた「大井川とトンネル本線の交差部」が含まれる。

リニア中央新幹線工事で河川法の許可が必要と想定される6カ所(県の資料から抜粋)
リニア中央新幹線工事で河川法の許可が必要と想定される6カ所(県の資料から抜粋)

 6カ所は、工作物に当たるトンネルが河川区域を横切る地点。具体的には、大井川がトンネル本線(本坑・先進坑)、千石非常用トンネル(斜坑)と交わる2カ所、支流の西俣川はトンネル本線と交差する3カ所。支流の奥西河内川は導水路トンネルとの交差部が該当する。
 県は「環境影響評価(アセスメント)書などから想定される箇所で、全てを網羅していない」と注釈を付けた。JRから許可の申請はまだないという。
 県は河川区域の占用や工作物新築に関わる河川法の24条と26条に基づく許可が必要と想定し「治水、利水上の支障を生じる恐れがないこと」などの基準に照らし、申請を審査する方針を示した。
 委員会では自民改革会議の竹内良訓氏(浜松市中区)が、水問題の対策を検討する県有識者会議の内容を河川法の許可に関する協議に反映して期間を短縮できないのか質問し、有識者会議を所管する県くらし・環境部と、許可を所管する県交通基盤部の連携を求めた。伊藤通宏河川砂防管理課長は「国や県の有識者会議の議論を踏まえて(JRと)環境保全の協定を結ぶ。それらを見据えながら審査する」と答えた。

 <メモ>河川法 大井川のような1級河川や2級河川が対象。川を「公共用物」と位置付け、洪水などの災害防止のほか、流れる水の機能維持、河川環境の保全などの河川管理を目的にしている。管理に必要で、堤防を含めた川幅部分が河川区域に当たる。河川区域の地上や地下に工作物を設置する際には、河川管理者の許可が必要になる。

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