国の会議、データ不足 運営を問題視、改善提案へ 静岡知事会見

 川勝平太知事は5日の定例記者会見で、リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題を議論する国土交通省の専門家会議について「しっかりしたデータや調査が不足したまま会議が進んでいるのが現状だ」と述べ、運営の在り方を問題視した。一般の利水者の傍聴を認めていない会議の公開性も強く批判し、事務局の国交省鉄道局に対し、協議運営の改善を提案する方針を明らかにした。
 JRは過去の文献や地表の状況などから推定した地質図を基に、大まかな表流水の減少量や県外流出するトンネル湧水の量を計算している。川勝知事は「その地質にどういう根拠があるのか。データがなければ判断できない。初期条件の設定の仕方によって計算結果は全然違ってくる」と述べ、計算に使うデータが不十分だとの考えを示した。
 専門家会議の福岡捷二座長(中央大教授)は7月16日の第4回会合後の記者会見で、工事による中下流域の水利用への影響は軽微だとする方向性がまとまったという趣旨の発言をした。川勝知事は「影響が軽微だと言うが、むしろ影響があるということ。影響を深刻に受け止めない人がほとんど影響がないと価値判断した。不十分なデータで判断を下した」と非難した。
 また、国交省が公表する議事録で誹謗(ひぼう)中傷の恐れを理由に委員名を伏せている点にも言及し、国交省と県の会議で委員を兼務する森下祐一静岡大客員教授の発言を引用して「森下氏は名前の公表は全く問題なく、匿名を希望する委員がいたら問題だと言っていた」と述べた。

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