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リニア水問題 静岡県知事、会議委員を公募 国の人選案を問題視

 川勝平太知事は13日の定例記者会見で、リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題を巡り、国土交通省が新設する専門家会議の委員候補を県独自に3月末まで公募すると表明した。同省が6日に示した人選案は中立性を欠くとして問題視し、「対案を示す」という。同省が調整を急いでいた専門家会議の設置は、新年度にずれ込むことが確実になった。
 同省が示した人選案に関し、川勝知事は「(中立性に)強い疑念を抱かせる人が入っていた」と非難。公募に踏み切った理由について「日本全体の問題でもある。国民の声を結集して難関を乗り切る必要がある。この人なら安心だという人を選びたい」と説明した。
 JR東海が会議のメンバーに含まれていないことにも触れ「JRの担当者がいなければ質問に答えられない」と疑問視した。
 同省が専門家会議の委員案として氏名を示した6人のうち、政策研究大学院大の森地茂政策研究センター所長は、リニア南アルプストンネル静岡、山梨両工区の工事をJRから受注した大成建設の社外監査役を務めていると判明した。
 県有識者会議の専門家への県による意見聴取でも「リニアを推進する人物が入り、会議全体の中立性が疑われる」「専門分野が工学系に偏っている」と批判が相次いだという。
 公募は自薦、他薦を問わない。県はホームページに応募用紙などを掲載した。県有識者会議の専門家にも推薦を求める。書類選考などを経て絞り込み、4月中旬までに県が推薦する委員候補リストを同省に提出するという。

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