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浜岡4号機、方針維持 電事連・プルサーマル新計画

(2020/12/18 08:30)

 中部電力など電力大手各社でつくる電気事業連合会(電事連)は17日、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を燃やすプルサーマル発電の導入原発の目標を「2030年度までに少なくとも12基」とする新計画を公表した。具体的な個別の原発は示していない。中電は同日、浜岡4号機(御前崎市佐倉)でのプルサーマル実施方針を維持するコメントを発表した。
 中電は「自社で保有するプルトニウムを自社の責任で消費することを前提にプルサーマルを早期に導入するという基本的な考え方は変わらない」と説明。一方、安全性向上の取り組みや再稼働の前提となる新規制基準適合性審査が続いているため、時期は「定める状況にない」とした。
 中電は10年度から浜岡4号機でプルサーマルの実施を予定していたが、地元同意で条件となっていた当時の国の耐震安全性評価が出ず、同年12月に延期を決定した。
 プルサーマルは原発の使用済み核燃料を再処理して取り出したプルトニウムとウランを混ぜ合わせてMOX燃料に加工し、再び原発で利用する発電方法。国の核燃料サイクル政策の柱に位置付けられている。
 電事連は従来「16~18基」の目標を掲げていた。見直しは東京電力福島第1原発事故後初めてで、全国の原発の再稼働状況や日本原燃六ケ所再処理工場、MOX燃料工場の操業開始見通しを踏まえた。新計画では、中長期的に全稼働原発でプルサーマルを検討する方針も盛り込んだ。

 ■「再稼働が前提」地元関係者
 浜岡4号機でのプルサーマルは中電が10年に延期を決めた後、11年の東京電力福島第1原発事故に伴う全炉停止の影響もあり、計画自体が宙に浮いた状態だ。浜岡原発の地元の関係者は17日に中電がプルサーマルの実施方針維持を表明したことに、「まずは再稼働できるかどうかだ」と口をそろえ、引き続き原子力規制委員会の新規制基準適合性審査を見守る考えを示した。
 御前崎市の柳沢重夫市長は「市民の中にはプルサーマルという言葉を知らない人もいる」と、地元でも認識が薄れていると指摘。「(プルサーマルを導入するかどうかは)何年も先の話。規制委の審査の結果を待ちたい」と語った。
 同市議会の増田雅伸議長は「プルサーマル計画を継続し、審査が合格すれば導入を検討するというのは当然の考えだろう」と中電に理解を示す。市議会は07年に計画の受け入れを了承した。「個人的には継続していると思っている」と、現在も「了承」の効力があるとの見解を述べた。
 中電は現在も4号機燃料プールで28体のMOX燃料を保有する。「プルサーマルを含む原発の安全性・必要性について引き続き地域の皆さまに丁寧に説明していく」としている。

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