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しずおか子育て防災ネット 物心両面、共助体制構築へ活動本格化

(2020/10/25 19:30)
子育て団体や母親サークルの関係者に災害への備えを呼び掛けた防災講座=10月9日、清水町福祉センター
子育て団体や母親サークルの関係者に災害への備えを呼び掛けた防災講座=10月9日、清水町福祉センター

 静岡県内の子育て支援団体でつくる「しずおか子育て防災ネットワーク」が、活動を本格化させている。子育て世帯に災害への心構えを呼び掛ける防災講座や、支援体制の強化に向けたネットワーク構築を進める。大規模災害が発生した際にスムーズに物心両面で助け合える関係づくりを目指している。
 同ネットワークは、災害発生時に連携して子育て世帯を支援する体制を整えようと、県内7団体が中核となり9月に発足した。平時からSNSを活用して情報交換し、団体間の連携を深める。
 10月9日には、生活協同組合パルシステム静岡と合同で初の防災講座を清水町福祉センターで開いた。県東部を中心に子育て支援団体や母親サークルの関係者ら約40人が参加した。
 ネットワーク代表を務める認定NPO法人はままつ子育てネットワークぴっぴの原田博子理事長が講師を務め、子育て世帯に必要な備えを話した。東日本大震災では栄養不足やストレスで母乳が出なくなったケースがあったとして、粉ミルクを備蓄する重要性を指摘。親子が別々の場所で被災しても合流しやすいよう子どもに家族写真を持たせるなどの備えも紹介した。
 「双子を抱えて、どう避難したらいいか分からない」「子どもの年齢に応じた備蓄は何を用意するべきか」―。意見交換では、参加者から子育て世帯ならではの不安の声が上がった。
 参加した6団体が早速、ネットワークに加入した。運営団体の一つで、沼津市を拠点に活動する子育て応援サークルいちごの藤井さやか代表は「いざというときに気兼ねなく助けてほしいと言える関係をつくりたい」と説明する。
 今後も防災講座などを通じて会員団体を増やす。無料通話アプリ「LINE」を利用して、平時は防災に役立つ情報を発信し、支援ニーズなどの意見を集めていく。
 災害発生時には、被災地域の会員団体から迅速に支援してほしい内容を吸い上げ、必要な物資や支援を届ける。支援や物資供給のルートを確保するため、自治体や社会福祉協議会、企業との連携も模索している。
 原田理事長は「親は自分だけでなく、子どもの命を守らなければならないため、精神的な負担が大きい。同じ立場で共助の体制を構築することで、不安や負担の解消につながれば」と話している。

 ■備蓄、理想は7日分超
 県は、災害発生に備えた子育て世帯の備蓄について「粉ミルクや液体ミルク、アレルギー対応の食品を7日分以上備えておくのが理想。紙おむつも普段から多めにストックしておいてほしい」(危機情報課)と呼び掛けている。
 同課の担当者は、被災状況次第で避難所の備蓄品では不足する可能性もあると指摘。国からの救援物資が避難所優先になるため、自宅避難者に届くのが遅れることも想定すべきとした。
 県地震防災センターは避難先について、子どものストレスなどを避けるため、できるだけ自宅や知人宅など慣れている場所を勧める。平時には災害時にどう行動すべきかなど、家族の約束事をあらかじめ決めておくだけでなく、「緊急地震速報があったら、実際には被害がなさそうでも、あえてテーブルの下に身を隠すなど、身を守る行動を親が子どもに見せることが大切」としている。

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