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気象庁地震速報、HPトップになく 分かりやすさ求める声も

(2020/10/22 15:33)
地震の速報を伝える気象庁ホームページ
地震の速報を伝える気象庁ホームページ

 静岡県西部を震源として本県などで最大震度4を観測した9月27日の地震。気象庁は発生から1分半後、ホームページで地震情報を出した。1分半―。これが国内の地震に関し、観測結果を社会に伝える「最速」(同庁)だという。だが、その情報は民間への“配慮”もあってか、同庁ホームページのトップ画面には掲載がなく「分かりやすい情報発信とは言えないのでは」との指摘もある。
 「大地震かも」。浜松市東区の団体職員女性(51)は自宅で仕事中、強い揺れに見舞われた。緊張が走り、手元のスマートフォンで地震情報を探した。すぐに得られず、諦めて仕事に戻ると、スマホのアプリが「東区震度3」と通知してきた。発生から約5分たっていた。
 同庁によると、震度3以上を観測すると、1分半後に震度3以上の地域名と揺れの検知時刻を速報する。ホームページ掲載のほか、テレビ局や気象会社などに配信する。
 同庁地震津波監視課の能勢努調査官は「ホームページは即時性でなく、情報公開が主な目的」と話す。人々の生命、財産に大きな被害が生じる懸念がある場合は、緊急地震情報を出すなどプッシュ型の情報発信をするが、それ以外では抑制的という。「一般の人への速報は主に民間事業者の役割。国が行うと、民業との兼ね合いが生じる」と説明する。
 一方、同庁から受けた地震情報を配信している無料通信アプリ「LINE(ライン)」で、防災情報などの企画担当をする佐野優太さん(36)は「1次情報は分かりやすい場所にあることが大切では」と指摘する。気象情報会社「ウェザーニューズ」(千葉市)の担当者も「人々がいち早く避難行動を取れるよう情報の入手手段は多い方がいい」と語る。

 ■速報「短縮の余地ある」
 気象庁によると、地震は同庁や自治体などが全国に張り巡らしている地震計で観測している。揺れを検知すると、強さを正確に捉えるため1分間計測し、そのデータ集約と品質管理を30秒で行う。このため、速報発表まで1分半を要する。
 南海トラフ巨大地震を考えれば、1秒でも早く分かりやすい地震情報の提供が求められる。同庁地震津波監視課は「地震の計測時間を今より縮めることは正確性の観点から困難だが、データ収集などに要する30秒は短縮できる余地がある。調査、研究を進める」と強調する。

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