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災害時の県民生活課題洗い出し 静岡県総合防災訓練

(2019/9/8 11:00)
電気自動車の非常用電源としての可能性を確認する参加者=函南町立東中
電気自動車の非常用電源としての可能性を確認する参加者=函南町立東中
運用を始めた新防災ヘリ「オレンジアロー」も訓練に参加=函南町立東中(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
運用を始めた新防災ヘリ「オレンジアロー」も訓練に参加=函南町立東中(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)

 南海トラフ巨大地震に備え、自助・共助・公助の在り方を再点検する県総合防災訓練が1日、三島市と函南町を主会場に行われた。来年の東京五輪・パラリンピックを見据え国内外観光客の避難誘導が柱の一つとなった一方、非常時の電源確保やペット対応など県民生活に身近なテーマにおいても、課題の洗い出しや新たな動きがみられた。県の防災ヘリ「オレンジアロー」の新機体もお披露目された。当日の様子を紹介する。
 函南町立東中では電気自動車(EV)が非常用電源に活用できるかの検証を実施。県が保有するプラグインハイブリッド車(PHEV)から給電器を通じて照明器具に明かりがつく仕組みを参加者が見学し、その実用性を確かめた。
 県危機管理部によると、ガソリンでの走行機能を持つPHEVは、ガソリンが満タン状態なら非常用電源として10日ほど持つという。
 大地震に限らず自然災害が頻発する近年は、被災者が情報収集をスマホに頼ることもあり、非常用電源の確保は特に課題視されている。2018年9月6日に起きた北海道地震は国内初の全域停電(ブラックアウト)を招いたほか、同じ年、県内では台風24号で延べ78万戸超が停電した。
 EVは個人、企業レベルで所有する場合は避難生活での自助や共助につながる。検証を見守った川勝平太知事は「防災的観点からEVが使えると証明された。効果も大きい」と評価した。

 ■ケージスペース設置や情報登録 ペット同行避難も確認
 ペットの同行避難は避難所に指定されている三島市と函南町の複数の学校で実施。ペットを入れるケージを集中的に置くスペースを敷地内に設けるなどした。
 ペット避難を巡っては「ペットは家族の一員」との考え方が浸透する一方、災害時は周囲の迷惑を考えて一緒に避難するのをためらう人が多いことが各地の事例で分かっている。逆に、連れて行った先の避難所で他の避難者とトラブルとなるケースも報告されている。
 函南東中の訓練では愛犬と避難してきた飼い主が受付で犬種などの情報を登録。ケージを預かるスペースは直射日光を浴びないようブルーシートなどで日よけを施す配慮もされた。
 町環境衛生課は「避難所でのマナーや備蓄品など、飼い主が事前に備えるべき知識や物品はある」とし、啓発を一層進める考えを示した。

地域防災の戦力として期待される高校生も多数参加した=県立三島南高
地域防災の戦力として期待される高校生も多数参加した=県立三島南高
愛犬との同行避難の手順を確認する関係者=函南町立東中
愛犬との同行避難の手順を確認する関係者=函南町立東中

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