被災支援制度どう活用 カード使い最善模索、静岡で体験講座
(2019/5/19 10:28)-
大規模災害の被災者を想定し、住宅を中心とした生活再建を支援する各種制度の活用方法を“ゲーム感覚”で学ぶワークショップが17日夜、静岡市清水区で開かれた。県弁護士会災害対策委員会の永野海弁護士が手掛けたカードを使った取り組みで、参加者はさまざまな被災状況から各自が復旧するまでの効果的手法について理解を深めた。
災害図上訓練(DIG)や避難所運営ゲーム(HUG)などと同様、道具を用いて被災後の対応をより身近に考えることを目的とした初の試み。同区岡地区の連合自治会と生涯学習交流館、清水桜が丘高による「地域防災勉強会」の一環として行った。
「応急修理制度」「災害弔慰金法」「リバースモーゲージ貸付」など、カード1枚につき一つずつ計16種類の制度と概説が書かれていて、被災者の状況や家族条件、預金額などに合わせて有効な方法を選ぶ。新たな支援のアイデアを書く白紙のカードも用意し、参加者の話し合いが進む工夫もされている。
ワークショップでは東日本大震災で自宅が損壊したまま暮らす仙台市の高齢女性を事例に検討した。
参加した市民や高校生らは「家を再建する時間も考慮したい」「義援金は被害規模で異なるから注意が必要」「制度に対する知識も大事」などの意見を出し合い、最善の方法を模索した。
永野弁護士は「被害状況が異なれば活用する支援制度も違う。柔軟に使い生活再建につなげることが欠かせない」と意義を話した。
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