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南海トラフ巨大地震対応 国指針公表、具体計画の作成促す

(2019/3/30 07:21)
国のガイドラインが示す企業の防災対応の検討項目
国のガイドラインが示す企業の防災対応の検討項目

 南海トラフ沿いの異常現象に備えた防災対応を各地域で検討する際の参考にしてもらおうと国が29日に公表したガイドライン。気象庁が「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)」や「同情報(巨大地震注意)」を発表した際、社会活動や企業活動を極力止めずにどのように1週間警戒を続けるかについて、自治体や企業の具体的な計画策定の考え方や例を盛り込んでいる。
 例えば企業が検討すべき項目として(1)必要な事業を継続するための措置(2)日ごろからの地震への備えの再確認など警戒レベルを上げる措置(3)施設や設備などの点検(4)従業員などの安全確保(5)地震に備えて普段以上に警戒する措置(6)地域への貢献(7)南海トラフ地震臨時情報の伝達(8)同情報に基づく対応要員の確保-の八つを挙げ、事業継続計画(BCP)を参考にした具体的な計画策定を促している。
 静岡大防災総合センター長の岩田孝仁教授は「突発対策が第一でそれでもどうしても助からない地域や事業所は今のうちに何をすべきかを考える機会にしてほしい」と意義を話し「県がモデル地区を選ぶが、他の市町や事業所も受け身にならず全市町がモデル地区のつもりで積極的に防災対応の検討を進めてほしい」と期待した。

 ■静岡県内、モデル地区4月選定
 南海トラフ巨大地震を巡る新たな防災対応を示した政府の対策指針(ガイドライン)が公表されたことを受け、県の杉保聡正危機管理監は29日、国に並行して作成中の県版ガイドラインの作業工程に関し、「4月早々にもモデル地区を選定し、できるだけ早く取りまとめる」との認識を明らかにした。
 政府指針は巨大地震につながり得る三つの異常現象を想定し、住民に事前避難を呼び掛けるとした。県版ガイドラインはモデル地区ごとに、健常者や要配慮者、学校、企業など個別ケースで取るべき事前行動を詳細に盛り込むとみられる。
 モデル地区の選び方について杉保危機管理監は、東部・中部・西部や平野部、急傾斜地など、地域バランスや地形特性を踏まえて複数抽出する考えを示唆。「本県の防災先進性を加味し、実情に即した内容に仕上げたい」とした。
 南海トラフ巨大地震を巡る県版ガイドラインを巡っては、県は政府指針の方向性が固まった昨年12月に作成に着手し、2019年度は関連事業費として2千万円を予算化している。

 ■実効性高い静岡県版を
 川勝平太知事のコメント 国のガイドラインの策定に当たっては静岡県も連携を密に意見、提言を行ってきた。これを踏まえ、静岡県は関係者の意見を集約した実効性の高い県版ガイドラインを2019年度中に策定する。

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