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二重扉越し異常な熱気 従業員証言 吉田・工場火災

(2020/7/8 07:52)
火災が起きた工場内部を確認する総務省消防庁の職員ら=7日午後2時15分ごろ、吉田町川尻
火災が起きた工場内部を確認する総務省消防庁の職員ら=7日午後2時15分ごろ、吉田町川尻
火災が発生した工場の見取り図
火災が発生した工場の見取り図

 吉田町川尻で5日未明に発生し、消防隊員と警察官計4人が犠牲になった「レック静岡第2工場」での火災。出火直後に現場に駆け付けた同社の男性従業員が7日、県庁での記者会見で「建物の二重扉の向こうから熱気を感じ、離れようとした瞬間に爆発音とともに煙が噴出した」と当時の状況を語った。同社は、亡くなった消防隊員らの声が防犯カメラに残されていることも明らかにした。
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 この従業員は増田浩之さん(39)。警備会社からの通報を受けて5日午前2時2分に現場に到着した。倉庫になっている建物1階北側の区画に入ると、既に内部に消防隊や警察官が6人ほどいた。白煙が見えたが、火は確認できなかった。防火シャッターは閉まっていて、製造工場になっている南側の区画とは遮断されていた。
 同4分ごろ、消防隊の求めに応じ、製造工場の内部を確認するため、いったん外に出て二重になっている工場側の避難口の扉を開けようと近づいたところ熱を感じた。離れようとした際、「バーン」と音がして煙も出てきた。直後、消防隊員が倉庫側の扉から退避してきたという。増田さんは、製造工場側は「熱くて近づけなかった」と話し、内部はかなりの高温になっていた様子をうかがわせた。
 同社によると、2階に上った消防隊員らの様子は2階の防犯カメラに記録されていた。午前2時前の状況で「暗いぞ」などの声とともに、消防隊員のヘッドライトとみられる光が確認できた。
 同社の青木光男会長は会見で「工場内で亡くなったことに責任を感じる。生涯を持って対応したい」と述べた。
 一方、総務省消防庁は7日午後、火災調査の専門職員らが現場の立ち入り調査を実施。建物内部に入り、出火原因などを調べた。
 同工場では2018年7月にも火災が発生した。同社によると、当時、製造工場側に置いていた過炭酸ナトリウムの混合物が出火原因と推定した。大量に保管している状況で一定の温度に達すると、熱が出る可能性が認められたという。その後、同混合物の使用を取りやめた。担当者は「工場内に危険物は置いていない。今回の出火原因が原材料とは到底考えられない」としている。

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