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ウナギ調査のカゴ壊される、静岡・庵原川 「データ重要、残念」

(2020/6/2 07:42)
ふた部分が切り取られた石倉カゴ=1日午前、静岡市清水区の庵原川河口
ふた部分が切り取られた石倉カゴ=1日午前、静岡市清水区の庵原川河口

 静岡市清水区の庵原川で27日までに、絶滅危惧種に指定されているニホンウナギの生態調査や川の護岸を目的に設置している石倉カゴが壊されているのが見つかった。カゴの中のウナギを狙ったものとみられる。調査データが集まりつつある中での被害に、関係者が憤りを募らせている。
 壊されていたのは河口に置かれていた三つ。一つはふた部分が切り取られ、二つは一辺が切られていた。カゴは樹脂製で約1メートル四方の網状。昨年6月にも同じ場所でカゴが壊され、ウナギの生態調査を担うボランティア団体「いはらの川再生PJ会」はカゴのふた部分の結束を強化した。同様の被害が続いたこともあり、石倉カゴを管理する県土木事務所と同会は、警察への被害届の提出を検討している。
 同会の伏見直基代表によると、編み目を切るには工具が必要で、故意に壊された可能性が高いという。生物が動き始める初夏に、ウナギが多く生息する河口を狙ったのではと分析する。
 同会の調査は4年目で、毎年5月ごろから生態調査を始める。伏見代表は「資源保護にはウナギの成長率などデータの蓄積が重要。ウナギを守りたいという思いを踏みにじられ残念」と話した。

 <メモ>石倉カゴ 石を詰めたカゴ。10センチほどの網目状に編まれていてウナギやカニなどの生物が自由に出入りできる。護岸補強と生物のすみか確保の二つの目的がある。本来護岸工事にはコンクリートブロックを設置することが多いが、人工護岸は水生生物の成育環境悪化を招きウナギの減少につながるとされる。
 いはらの川再生PJ会は、石倉カゴをウナギの生態調査にも役立てている。カゴに入ったウナギにチップを埋め込んで放流し、ウナギの成長や動きをデータ化している。

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