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台風15号被害、長引く生活苦 伊東南部、電力遮断が断水直結

(2019/9/12 06:15)
断水の完全復旧に向け、国交省の排水ポンプ車などを使い作業が続く現場=11日正午ごろ、伊東市池
断水の完全復旧に向け、国交省の排水ポンプ車などを使い作業が続く現場=11日正午ごろ、伊東市池

 激しい暴風雨をもたらした台風15号の接近から3日たった11日、伊東市で停電が原因の断水が続いた。浄水場やポンプ場が機能停止したためで、家庭に水を送ることができなくなっている。電力の遮断で飲み水が途絶えるライフラインの脆弱(ぜいじゃく)さを露呈。住民の不安解消に向け、国土交通省なども加わった作業が続いている。
 現地を調査した国土交通省沼津河川国道事務所の担当者は、停電が引き起こす断水は「よくあるケース」と説明。各自治体で、主要施設に予備電源を設置したり、水害防止の耐水壁を周囲に設けたりする危機管理対策が必要と指摘した。
 伊東市では南部2800戸で断水が続く。池山下水源ポンプ場が、くみ上げた水を配水池に送るポンプと取水用の井戸4基が停電で機能停止したためだ。主力の井戸1基も土砂崩れで損壊し、被害が拡大。市は緊急措置として発電機で井戸4基とポンプ場を稼働させ、断水エリアは徐々に縮小している。
 完全復旧に向けた作業の前に、周辺の冠水が阻む。地区の排水機能を担う水門が土砂でふさがれ、田畑約25ヘクタールが水没。送電設備や損壊した井戸を修復する人員や機材が入れない状態。国交省はポンプ車を配備し、10日夜から排水作業を24時間態勢で行っている。担当者は「根気強く作業するしかない」と話す。
 東伊豆町は損壊した2カ所の浄水場の応急対応が長期化する見通しとなり、11日に太田長八町長を本部長とする災害対策本部を設置した。台風通過後の対策本部設置は異例の対応だ。
 下田市、河津町、南伊豆町でも停電によるポンプの停止で、山間地を中心とした世帯で一時、断水が発生した。同事務所の加納啓司副所長は「土砂崩れ防止や排水路の確保など施設周辺が冠水しないような対策も同時に必要」と述べた。

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