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伊豆停電なお1万軒超 伊豆急、一部区間再開 台風15号

(2019/9/10 14:01)
停電で使えなくなった冷蔵庫。食品の一部は氷入りの発泡スチロールに入れて保存している=10日午前9時ごろ、伊東市富戸
停電で使えなくなった冷蔵庫。食品の一部は氷入りの発泡スチロールに入れて保存している=10日午前9時ごろ、伊東市富戸

 台風15号の影響で、静岡県内は伊豆を中心に10日も停電や断水、交通機関の乱れが続いた。東京電力によると、正午時点で伊豆地域の8市町約1万700軒で停電している。断水は少なくとも6市町で続いている。関係機関は復旧作業を急いでいる。
 東電によると、停電は伊東市が最も多く、約6400軒。倒木や土砂崩れなどによる断線が原因とみられ、同社は中部電力の支援を受け、10日中の全面復旧に向けて作業を急いでいる。
 ポンプ場の水没で約3300戸が断水した伊東市は、水系の切り替えで約500戸の供給が再開した。被災したポンプ場は、重機を入れて復旧を進める。
 9日に終日運休した伊豆急行線は、伊東市内の線路をふさいだ土砂などを取り除く作業が完了し、10日午前9時すぎまでに伊東-河津間で運転を再開。蓮台寺駅付近の倒木で架線が切れているため、河津-伊豆急下田間は運転を見合わせ、バスによる代行輸送を行っている。同日夕の全線運転再開を目指す。
 駿東伊豆消防本部によると、東伊豆町で3人が軽傷を負っていことが新たに確認された。いずれも強風で割れた窓ガラスによるけがという。

 ■蒸し暑い夜ぐったり 停電、断水
 台風15号の影響による伊豆半島の停電や断水は10日朝になっても、依然として多くの地域で復旧のめどがたっていない。台風一過の蒸し暑さの中、電気も水道も使えない状況に住民は不安な一夜を過ごした。
 伊東市は10日午前10時半現在、約6400軒で停電が続いている。被害が大きかった富戸地区の日吉とめ子さん(86)は「昨夜はろうそくの明かりで食事をして早めに寝たが、窓を開けても室温は31度あった」と寝苦しい夜を過ごした。冷蔵庫の食料品は一部を氷入りの発泡スチロール箱に移して保存しているものの、「残りは、使えないね」と話す。
 周辺のダイビングショップも休業状態。矢北拓也さん(29)は「扇風機やエアコンが使えず、事務所も暗くてとても営業できない」と予約客に連絡を入れ、現状を伝えた。
 南伊豆町でも約900軒が停電中。野生のサルが生息する伊浜地区の波勝崎苑は、営業はしているが、売店の電気が使えず、冷凍庫に氷を入れて飲料を冷やしている。男性店員(62)は「お客さんに冷たい場所や飲み物を提供できないのがつらい」と汗を拭う。
 伊東市南部の2800戸では断水も続く。市は土砂崩れで水没したポンプ場の修復作業に当たるが、復旧時期は未定。10日は早朝から計11台の給水車が配置され、多くの市民が飲料水を求めた。同市八幡野で飲食店を経営する50代の女性は「この地域は断水の経験がほとんどなかった。いつ使えるようになるのか全く分からないのが不安。水の大切さをあらためて感じた」と、早期の再開を願った。

 ■静岡県内自治体が給水車を派遣
 台風15号で給水施設が被害を受けるなどして、10日も一部で断水が続く伊豆地域。東伊豆町や伊東市は日本水道協会県支部を通して支援を要請し、県東部、中部の自治体が給水車を派遣している。
 同支部によると、東伊豆町では9日午後に支援が始まった。10日朝の時点で沼津、静岡、下田市と河津町から計6台の給水車が現地に入った。伊東市でも富士宮市の車両1台が活動している。
 現地に届けるのは飲料に利用できる水。派遣元の市町から積んでいったり、被災地近くの自治体で注水したりするケースがある。同支部によると、さらに焼津、藤枝の2市からも給水車が出動する予定。

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