静岡人インタビュー「この人」 杉山明美さん 農福連携を進める「Grand Farm」社長
農業生産法人「鈴生」グループの一つ。4月から磐田市で障害者の就労継続支援A型B型事業所「すずなりカレッジ磐田校」を運営する。静岡市清水区出身。

―事業の内容は。
「グループが市内で運営する水耕栽培施設『TEN Green Factory』の業務を受託し、農福連携を推進している。利用者は10~40代の知的、精神障害がある5人。施設洗い場やホウレンソウの苗の定植などに従事している」
―目指す将来像は。
「全ての人が携われる仕組みの構築で、担い手がなくならない持続可能な農業の実現につなげていきたい。雇用側から必要とされる人材育成を目標に、作業スキル習得と同時に学びを通じ、コミュニケーション能力や体力向上を含めた社会的スキルを身につけることを重視している」
―心掛けていることは。
「障害や特性を見極めながら接している。ありのままを認め、自立に向けて強みを引き出していきたい」
―地域との連携は。
「県立農林環境専門職大の先生の協力を得て、障害のある人が農業に携わることの効果をテーマに検証していく予定。毎日の体調管理を可視化するシステムの利用や定期アンケートを通じてデータを蓄積中。学生とも交流していきたい」
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客室乗務員や日本語講師、大学就職支援室など多様な職業経験を持つ。