テーマ : 福祉・介護

絵がパンに♪楽しく認知症ケア 裾野のグループホームと商店連携

 沼津市の在宅支援センターふれあい(堀井謙二社長)が、裾野市のパン店「まちコッペ」と連携し、同市内で運営する認知症グループホームの利用者が描いたイラストをパンにして販売する取り組みを始めた。利用者の感覚を刺激する認知症ケアとして企画した。堀井社長は「外部との触れ合いの中で、達成感や社会の一員という実感を持つ機会にしてほしい」と期待する。

鈴木董智さん(左)が描いたイラストを基に作られたパン=11月30日、裾野市石脇のふれあい裾野
鈴木董智さん(左)が描いたイラストを基に作られたパン=11月30日、裾野市石脇のふれあい裾野

 これまで各事業所では、利用者が職員とともに夕食の買い物や外食に出掛けるなどの認知症ケア対策に取り組んできた。しかし、新型コロナウイルス感染拡大に伴って昨春から、外出や家族の面会を休止せざるを得なくなった。
 活動の制限で利用者の症状が進んでしまう―。そんな懸念があった中、まちコッペが地元の子どもたちのイラストを形にしたパンを焼き上げていることを知った。絵画や書道などの創作活動を趣味にしていた利用者も多く、「絵を描くことは過去の記憶を刺激する。パンになるという楽しみの継続が認知症ケアにつながる」(同社担当者)と新たな取り組みを提案。事業所がパンを注文し、コロナ禍で売り上げが落ち込んだ地元店舗を支援する狙いもあった。
 第1弾として、同市石脇の「ふれあい裾野」の利用者と職員17人がイラスト制作に臨み、パンにする作品を投票で選ぶコンテストを実施した。鈴木董智さん(86)がかわいらしいリスを描いた作品に決まり、完成したパンの試食会をこのほど、同事業所で開いた。鈴木さんは「学生の頃から絵を描くのが好きだった。おいしいパンになってうれしい」と満足げだった。
 まちコッペは今回のパンを今月8日から1週間、1日2個ずつテスト販売する。完売すれば15日から1カ月間、正式な商品として店頭に並べる。
 同社は今後も2カ月に1回ペースで、裾野市内の3事業所で同様のコンテストを巡回開催する方針。

 

いい茶0

福祉・介護の記事一覧

他の追っかけを読む