動画で解説「体操アプリ」 静岡で実験授業 水鳥寿思さん監修

 東京五輪体操男子日本代表監督の水鳥寿思氏(41)=静岡市出身=が監修する運動学習支援アプリ「スポテク」の実験授業が3日、静岡市駿河区の東豊田小で行われた。動画などを用いて器械運動を効率的に学ぶことを目指す取り組みで、11月から同校で実施されている。3日は水鳥氏が授業を視察し4年生29人にマット運動を直接指導した。

運動学習支援アプリ「スポテク」を監修した水鳥寿思氏(奥)。アプリを使った実験授業で直接指導した=3日、静岡市駿河区の東豊田小
運動学習支援アプリ「スポテク」を監修した水鳥寿思氏(奥)。アプリを使った実験授業で直接指導した=3日、静岡市駿河区の東豊田小

 実験授業は水鳥氏が8月に立ち上げたプロジェクト「スポーツ・パフォーマンス・ラボラトリー(SPL)」の一環。静岡市教育センターと連携し、同校が初実施になる。
 アプリには学習指導要領にある器械運動の全ての技の見本動画や解説を収録した。児童はタブレット端末でいつでも視聴したり、自分の動きを撮影したりできる。前後転などの基本技から応用技まで体系化していて、教員側も指導手順が分かりやすい。児童から送信された動画で一人一人の習熟度を確認できる。水鳥氏は「アプリは児童の自主的な学びを促す。『どうすればうまくなるか』と考えることは全ての分野に役立つ」と狙いを話す。
 授業では、児童が開脚前転や側転を動画で確認しながら練習し、友人同士で動きを撮影した。水鳥氏はお手本を披露しながらアドバイスを送った。授業を担当した同校体育主任の大崎陽介教諭(35)は「45分間の授業では教えきれない部分があるが、児童からの動画を通じ具体的に指導でき、つながりが強まる」とアプリの効果を実感する。渡辺蘭さん(10)も「(アプリは)先生からメッセージが返ってくるのがいい。水鳥さんの指導はすごく分かりやすかった」と振り返った。
 

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