先発の平均年齢30歳超 世代交代へ若手奮起が鍵【再生へ ジュビロ磐田 3季ぶりJ1㊥】

 「強いジュビロを取り戻す」。2002年に第1、2ステージ制覇を成し遂げた鈴木政一氏が昨季終盤、16年ぶりにジュビロ磐田の監督に復帰した。当時のメンバーを参謀に据え、服部年宏ヘッドコーチに守備を、中山雅史氏には攻撃で助言を求めた。主将の大井健太郎は「服部さんや中山さんが発する言葉の重みが違った」と言う。組織が一丸となり、同じ方向を向いた。

鈴木監督を支えた中山コーチ(手前中央)、服部ヘッドコーチ(中列右から2人目)ら磐田のスタッフ陣=11月28日、群馬県の正田醤油スタジアム群馬
鈴木監督を支えた中山コーチ(手前中央)、服部ヘッドコーチ(中列右から2人目)ら磐田のスタッフ陣=11月28日、群馬県の正田醤油スタジアム群馬

 ただ、勝ち進むにつれて、メンバーの顔触れはほぼ固定された。先発11人の平均年齢は30・11歳。センターラインは軒並み30歳を超える。リーグ戦の間に組み込まれた天皇杯では、控えの選手に出場機会が与えられたものの苦戦が続いた。「これがチームの現状」と指揮官も若手の奮起を促してきたが、世代交代の遅れは否めない。
 経験豊富な選手を中心とした組織の力で勝ち取ったJ2優勝だったが、このままでJ1に生き残ることは難しいだろう。J1は個人の能力の高さがJ2とは歴然として違う。18年8月のヴィッセル神戸戦で、元スペイン代表MFイニエスタの個人技に屈し、来日初ゴールを許したことは記憶に新しい。
 鈴木秀人強化部長は「(年俸などが)高い外国人を獲得しても、環境になじめなかったり、性格の問題などでチームに合わなかったりなど不確定要素が多かった」と話す。ここ数年の補強がうまくいかなかったことも踏まえ「日本人を鍛え上げ、それでも足りないところを外国人で補うようにしていかないと」と育成に力を入れる方針だ。さらに「他のチームに出して経験を積ませるケースをもっと増やしたい」と考える。
 13年にクラブ史上初めてJ2に降格した。16年に3季ぶりにJ1に復帰したが、わずか4年で再降格した。黄金期の残像を振り払う時期に来ている。現在の首脳陣やフロントの多くは、立場は違えどクラブの隆盛も低迷も味わってきた。J1定着、そして優勝争いへ、その経験をどうチームに還元できるかが問われてくる。

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