第6波へ825病床に拡充 静岡県が医療確保計画案【新型コロナ】
静岡県は29日までに、新型コロナウイルス第6波に対応する保健・医療提供体制確保計画案を取りまとめた。中和抗体薬を活用した重症化予防を柱としつつ、病床機能を第5波のピーク時より多い計825床に拡充して感染状況の悪化に備える。30日に開かれる県感染症対策専門家会議に諮り、決定する方針。

新型コロナを巡っては新たな変異株オミクロン株の世界的な急拡大が懸念されている。県新型コロナ対策企画課の米山紀子課長は「新変異株の拡大動向を注視しつつ、まずは確実に第6波の備えを進める」と話した。
計画案は、陽性が分かった時点で医師が中和抗体薬の投与対象者かどうかを判断。病院、宿泊療養施設、クリニックなどで速やかに投与する。
受け入れ病床は第5波の時の最大730床から750床に積み増す。現在、病床は感染者の急減に伴い削減しているが、感染再拡大時に迅速に切り替えるため、病院との間で事前合意を結ぶ考え。入院待機ステーションは東中西部の宿泊療養施設各1カ所に設置し、計75床分の機能を確保する。
第5波で医療につなげられないケースが生じた自宅療養支援は医師会と連携を強化して対応する。
入院患者数の想定は政府の指示に基づき、第5波の2割増に設定した。入院患者の受け入れ強化の手法は、新たな病床確保以外に入院待機ステーションの整備も認められている。