元富士宮市議会議長に懲役1年求刑 贈賄申し込み 静岡地裁初公判

 2019年の富士宮市議会議長選を巡る贈賄申し込み事件で、ともに贈賄申し込みの罪に問われた元市議会議長(79)=同市小泉=と元市議(49)=同市淀平町=の初公判が24日、静岡地裁(国井恒志裁判長)で開かれ、2人は起訴内容を認めた。検察側は元議長に懲役1年、元市議に同10月を求刑し、即日結審した。判決は12月23日。
 議長選当時の議員数は21人で、両被告は2人会派を組んでいた。検察側は冒頭陳述で、元市議らが一騎打ちとなった議長選を前に票読みしたところ「当選には、少なくともあと2票を得票する必要があった」と背景を指摘。同僚だった男(41)=強制わいせつなどの罪で公判中、辞職=が所属する2人会派の票を取り込もうと元議長が買収を発案し、男と親しかった元市議から現金を渡してもらうことになったとした。
 被告人質問で元議長は「議長になりたい一心だった」と振り返り、罪の意識については「何とかなるんじゃないかという思いが先走った」と述べた。元市議は元議長に借金があったとし「自分勝手な解釈で、罪に問われないと判断してしまった」と説明した。
 論告で検察側は「議長選の公正や市議会に対する市民の信頼を失墜させた」と悪質性を強調した。元議長の弁護人は執行猶予付きの判決を求め、元市議の弁護人は「罰金刑が相当」と主張した。
 起訴状によると、富士宮市議だった両被告は市議会議長選前日の19年10月10日、共謀の上、元議長への投票を依頼する目的で、男に現金100万円を渡そうとしたとされる。
 2人は事件発覚後の今年9月に辞職した。

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