高齢者コロナワクチン「3回目」 静岡県内2月本格化、静岡新聞社調査 

 新型コロナウイルスワクチンの高齢者の3回目接種について、静岡県内は来年1月下旬に一部市町で始まり、2月ごろ本格化する見通しであることが、22日までの静岡新聞社の調査で分かった。政府が1月とする開始時期より、ややずれ込むとみられる。市町が接種日をあらかじめ指定する手法を検討するケースが複数あり、円滑な接種を目指す。1、2回目と異なるメーカー製を打つ「交差接種」方針に関しては、取り扱いの難しさを懸念し、困惑が広がっている。

新型コロナワクチン高齢者3回目接種 県内市町の開始めど
新型コロナワクチン高齢者3回目接種 県内市町の開始めど

 1、2回目の接種の際に他市町との比較で遅れを指摘された静岡市は、2月中旬をめどに高齢者の3回目接種を始める。1、2回目に招いた予約トラブルを防ぐため、3回目はコールセンターを充実させるほか、ウェブ予約の支援窓口を継続する。
 県内35市町のうち、高齢者3回目接種の開始時期を「2月中」と答えたのは24市町に上った。「1月中」としたのは藤枝市、袋井市、吉田町など5市町で、いずれも下旬に始動する。「3月中」「未定」としたのは各3市町。4月以降はゼロだった。
 湖西市は接種日時を指定する手法を新たに用いる。伊東市や吉田町、松崎町なども検討中。1、2回目の接種では川根本町が日時指定を採用し、県内で最も早く完了した。
 政府が認めた交差接種には「負担が増える」(牧之原市)「取り扱いが複雑すぎる」(吉田町)と戸惑いが聞かれた。
 自治体が2回目まで扱ったのは主にファイザー製。2月までの政府の配分計画では、全体供給に占めるモデルナ製の比率が従来より高く、接種現場は管理方法が異なる2種類のワクチン対応を迫られる可能性がある。
 誤接種や混乱を回避するため、「メーカーによって日程を分けることを検討しなければ」(裾野市など)と頭を悩ませる回答が相次いだ。「市町が2種類取り扱わなくていい仕組みを」(菊川市)など、モデルナ製を使用した大規模接種の実施など県に何らかの対策を求める意見も複数あった。
 接種間隔を自治体判断で6カ月に短縮することを可能とした方針には「原則8カ月間隔で臨む」との認識でおおむね共通した。
 国に対しては、ワクチンの安定供給の要望が大多数を占めたほか、情報の速やかな提供や定期接種化の見通しの提示などを求める意見があった。

 ■1月までに12万回分供給 静岡県見通し
 新型コロナウイルスワクチンの3回目接種は2回完了後、8カ月経過した18歳以上が対象。政府は12月に医療従事者を対象に開始し、来年1月から高齢者などに広げる方針。
 県によると、本県へのワクチンは12~1月分として104箱(約12万回分)が供給される見通し。
 県内で1、2回目に職場接種を受けたのは約28万人。県人口の7・6%に相当する。3回目の職場接種に関しては、政府は3月にも開始するとしている。ただ、1、2回目を実施した企業団体が3回目も職場接種を行うか不透明で、自治体接種に流れる可能性がある。
 実施の是非が国レベルで議論されている5~11歳の接種は、厚生労働省が態勢づくりを進めるよう自治体に通知済み。関係者によると、低年齢接種は「大人よりも医療従事者を必要とする」との指摘があり、3回目接種と並行実施となった場合、自治体が看護師などの確保に苦慮する事態も予想される。

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