コシヒカリ発言、批判収まらず 県議会自民、知事不信任の動き

 静岡県の川勝平太知事が10月の参院静岡選挙区補欠選挙の応援演説で「コシヒカリしかない」などと御殿場市をやゆしたかのような発言をした問題で、川勝知事は10日夜に同市役所を訪れ、勝又正美市長らに謝罪したが、県議会最大会派の自民改革会議は批判を収める気配がない。会派内には法的拘束力のある知事不信任決議案を提出すべきだとの声が高まっており、政局に発展する可能性もある。
 9日の謝罪なき釈明会見から一転、川勝知事の全面謝罪を受け、11日に記者団の取材に応じた自民改革会議の野崎正蔵代表は「本心から謝罪しているのか疑問。世論に追い込まれて会見を開かざるを得なかったように見えた」と首をかしげた。さらに「撤回で済むような内容ではない。あの発言自体が知事としての資格を欠いている」と指摘し、今後も追及する構えを見せた。
 会派内には、出席議員の4分の3以上の賛成で知事失職か知事が議会を解散できる不信任決議案、または、可決条件は2分の1以上ながら法的拘束力のない辞職勧告決議案のいずれかを提出する動きがある。野崎代表は12日に開く役員会で今後の対応方針を決めるとした。
 一方、川勝知事に近い第2会派ふじのくに県民クラブの佐野愛子会長は「知事は誠意を持って謝った。御殿場の市長と議長にその心は十分に通じたと思う」と受け止めた。12日の知事定例記者会見で県民全体に改めて謝罪すれば一定の区切りになると見通した上で、「県民に寄り添った県政にしてもらうために知事を支えていく」と今後も支援する考えを示した。
 第3会派公明党県議団の蓮池章平団長は「12日の記者会見など今後の対応を踏まえて判断したい」と冷静に受け止めた。ただ、党内では市議を含め批判の声が高まっているとし、「発言を巡っては今までも同じ問題を繰り返している。こうした人に県政を託していいのか。これで終わるのかは分からない」と述べた。
 共産党の鈴木節子県議は「応援演説の内容が知事の発言としてふさわしかったかどうかの反省がなく、十分な謝罪とは言えない」と指摘。「(参院補選に出馬した)山崎真之輔候補を応援したいなら堂々と政策論戦をすべきだった。相手候補の品格を傷つけるやり方は不適切だ」と批判した。

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