清水南高校で演劇専門教育 静岡県内公立初、SPACと協定
静岡市清水区の清水南高・中等部と県舞台芸術センター(SPAC)は4日、県内の公立高で初となる演劇専門教育の実現に向けた協定を締結した。同校の教育活動で、舞台芸術を通じた生徒の表現力、思考力、対話力の向上を目指す。

協定はSPACからの講師派遣などに関する5項目。中等部では全国で唯一教科として取り組んでいる「表現」の授業でSPACの専門家から指導を受ける。高校では総合学習の中で指導を受けるとともに、2024年4月の導入を目指す演劇専門教育のカリキュラムなどを研究する。
同日、SPACの宮城聰芸術総監督が同校を訪れ、小野田秀生校長と共に協定書にサインした。宮城総監督は「自分の創作を振り返ると、大学入学以前の美に関する体験がその後の活動を支えてくれた」と意義を強調した。小野田校長は「演劇教育は芸術科を持つ本校の校風にも合っている。SPACの力を借りて、本校の魅力を高めたい」と述べた。
同校は本年度、県立高の魅力向上を図る県教委の事業「オンリーワン・ハイスクール」で、専門機関などと協働する「アカデミック・ハイスクール」の指定を受けている。