災害時返却カーリース 静岡県内開始「支援の連鎖」走り出す

 熱海市伊豆山をはじめ、大規模災害に見舞われた全国の被災地に軽自動車を無料で貸し出す支援活動を行っている一般社団法人日本カーシェアリング協会(宮城県石巻市)が、車両を安価で貸し出す代わりに、各地の災害発生時には速やかに返却する「災害時返却カーリース」の受け付けを県内で開始した。吉沢武彦代表理事は「被災地から被災地へ、支援の連鎖を広げたい」と話している。

災害時返却カーリースに活用する車を紹介する吉沢武彦代表理事=2日午後、熱海市
災害時返却カーリースに活用する車を紹介する吉沢武彦代表理事=2日午後、熱海市

 同協会は東日本大震災を機に発足した。全国から寄付された約250台の中古車を地震や水害などに襲われた地域に届け、住民の生活再建を支えている。大規模土石流に見舞われた熱海市伊豆山地区でも12台の車を無料で貸し出し、延べ75件の利用があった。
 災害時返却カーリースはこうした活動の延長線上にある取り組み。利用者は月額1万円で車を借り、国内で災害が発生した際、協会からの要請に応じて10日以内に車を返却する。車は協会を通じて迅速に被災地に送られる。自動車保険は利用者が加入する必要があるが、車検代や自動車税、契約手数料はリース料に含まれている。同様のサービスは宮城や栃木など、全国5県で実施している。
 吉沢代表理事は「仮設住宅など住まいに関する行政の支援制度はあるが、車に関しては意外とない。片付けや買い物、行政手続きなど被災者にはやることが多く、車は不可欠」と話し、いつ起きるか分からない災害への備えに協力を呼び掛けている。問い合わせは同協会<電0225(22)1453>へ。

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