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特集 : こち女

衆院選立候補者に聞く 選択的夫婦別姓 多様性ある議会どう考える

 ジェンダー平等に関わる選択的夫婦別姓についてどう考え、女性を含むさまざまな意見を反映するための多様性のある議会をどう実現していくか-。静岡新聞社「こちら女性編集室」は、衆院選(31日投開票)の静岡県内小選挙区の立候補者に二つの課題に対する姿勢を尋ねた。(届け出順)

質問① 選択的夫婦別姓制度について、その必要性や実現性をどのように考えますか。

質問② 多様な議員で構成する国会や地方議会を実現するために何が必要と考えますか。あなたのビジョンを教えてください。


 ■1区 静岡市葵区(瀬名川3丁目の一部を除く)、駿河区
  photo01 高橋美穂氏(56) 国民 元
 ①選択的夫婦別姓は必ず実現させるべきと考える。なぜならば、結婚による改姓の際、実際には女性がほとんど改姓することを考えると、改姓の不利益を女性だけが被っているので。
 ②国会の供託金を下げたりして、金銭的な負担をかけずに、誰でも出馬できる仕組みを作るべきと考える。
  photo02 青山雅幸氏(59) 維新 前
 ①個人の自己決定権の尊重であり当然のこと。法改正で容易に実現しうるところであり、早期の実現が望まれる。
 ②多様な議員も大切だが、議員の質はより重要。委員会質疑をマスコミがきちんと傍聴し、その内容を評価するようになれば、合格点を得られる議員はかなり限られてくるだろう。その上で、議員の質を向上させるには、議員に適切な情報を提示できるシンクタンクやスタッフを与えることが必要であり、米国並みの制度が必須。
  photo03 上川陽子氏(68) 自民 前
 ①直前まで当該事項を所管する法務大臣の立場にありましたので、その方向性を具体的に申し上げることは困難であることをご理解願います。近時の最高裁大法廷判決を踏まえつつ、氏を改めることによる不利益についての国民の声や家族形態の変化などを受け止め、その不利益をさらに解消し、一人一人の活躍を推進します。
 ②多様な人材の参画を可能とし、地方議員のなり手不足を解消するための方策として、兼業禁止の緩和、復職制度の確保、厚生年金への加入確保、議会のデジタル化などが指摘されています。国会議員についても、これらを含めさまざまな方策について、国民の理解との関係などの視点から検討を加えていく必要があると考えます。
  photo04 遠藤行洋氏(59) 立民 新
 ①夫婦の同氏制を結婚の要件としている国は、「日本以外には承知していない」と政府答弁でも言及されている。そもそも夫婦同氏制は明治民法下の家父長制度の名残であり、日本の伝統であるとも言えない。選択的夫婦別姓は早期に実現することが適当であると考える。
 ②まずは政党人として女性や若者が活躍できる環境づくりを行っていきたい。立憲民主党では議員や候補者、秘書、職員、支持者などを対象にハラスメント防止ハンドブックを作成し配布している。一人一人が大切にされる社会を目指す立場として、私たちが率先して取り組んでいくことが大切だ。

 ■2区 (島田市、焼津市、藤枝市、牧之原市、吉田町、川根本町、御前崎市のうちの旧御前崎町)
  photo05
山口祐樹氏(31) 共産 新
 
 ①法律で夫婦同姓を義務付けている国は日本だけ。結婚時に女性が改姓する例が96%。国連は日本政府に、法規定の改正を勧告している。世論調査でも、とりわけ若い世代の中で、選択的夫婦別姓や同性婚の導入に賛成の意見が多数であり、実現の機は熟している。野党4党の共通政策でもあり、政権交代での実現を目指す。
 ②政治分野における男女共同参画推進法の立法趣旨に沿い、パリテ(男女議員同数化)に取り組む。民意を正しく反映し、女性議員を増やす力にもなる、比例代表制中心の選挙制度に改革する。性差別撤廃条約を実効あるものにするため、「調査制度」と「個人通報制度」を定めた選択議定書を、早期に批准する。
  photo06 井林辰憲氏(45) 自民 前
 ①選択的夫婦別姓の議論の前に、通称使用の拡大を徹底的に進めていくことが必要。また、選択的夫婦別姓制度議論の根幹にある戸籍の在り方や必要性についても議論すべきである。その上でなお、必要であれば選択的夫婦別姓についても議論すべき。
 ②前日にならないと決まらない国会日程、出席しなければ投票できないルールを変更して、出産や育児を計画的に行える環境をつくっていく。まずは、男性議員も含めて育休取得率(女性の場合は産休取得率も)を数値目標として設定する。
  photo07 福村隆氏(58) 立民 新
 ①姓は個人とともに家族を示すものです。姓の変更を望まない者が婚姻するためには、意に反して姓を変更するか、婚姻しないという選択肢しかありません。家庭環境が多様化する現在、当事者が望む場合、婚姻後も従前の姓を使用することは公共の福祉に反しないと思います。ただし、生まれ来る子供への配慮も同時に必要だと思います。
 ②議員の構成は、年齢・性別・職業などさまざまな要素において、その地域の住民構成を反映することが望ましいと思います。そのためには多様な人材に議会参画してもらう必要があり、労働法制の見直し・兼業禁止要件の緩和等の措置が必要だと思います。また、女性議員を増やすためには、クオータ制の導入も検討課題の一つだと考えます。

 ■3区 (磐田市、掛川市、袋井市、菊川市、森町、御前崎市のうちの旧浜岡町、浜松市天竜区のうちの旧春野町)
  photo08
小山展弘氏(45) 立民 元
 
 ①旧姓の通称制度の拡充によっても対応できる事柄もあるとは考えるが、それによっても解消できない問題もある。意思表示の選択肢を作ることは必要。
 ②基本的には、何らかの制度を設けなくても、それぞれの民意や意見を持つ住民の意思が反映され、性差なども感じられない議会構成になることが望ましい。また、議員自身の人権やジェンダーに対する理解の推進も必要。クオータ制の導入等も検討する。
  photo09 宮沢博行氏(46) 自民 前
 ①通称使用が拡大し定着している現段階では、選択的であれ夫婦別姓が必要とは思われない。通常国会閉会前、自民党内で論点の整理が行われた。姓とは何か、戸籍とは何か、家族とはどうあるべきか、同姓での不利益は、別姓にした場合の不都合は、など、感情論ではない調査・研究から再スタートしなくてはならないと考える。
 ②統一地方選では女性議員が増えた。候補者、支援者ともに意識改革が進んだ結果だと考える。女性、男性だという分け方自体、時代遅れになっている。障害がある人も議会でしっかりサポートしていくことが必要で、それは民主主義の正当な費用だと考える。

 ■4区 (静岡市清水区、葵区の一部、富士宮市、富士市のうちの旧富士川町)
  photo10
深沢陽一氏(45) 自民 前
 
 ①氏を改めることによる不利益を感じる方が存在することは認識しております。一方で、夫婦別氏に伴う家族の在り方の変化、子どもの氏の問題、選択制であっても長期にわたって社会に及ぼす影響等を考慮し、慎重に議論を進めるべきと考えます。
 ②女性の割合を増やすことが、その一つと考えます。女性が立候補や議員活動をしやすい環境の整備、政治参画しようとする女性の情報交換の場の設置やハラスメント防止への取り組みも重要と考えます。また、地方議員のなり手不足の一因となっている議員の処遇を改善することも必要と考えます。
  photo11
田中健氏(44) 国民 新
 
 ①多様な人生観や家族の在り方を保障するためにも、選択的夫婦別姓制度は早急に実現すべきである。
 ②被選挙権を衆議院議員、市区町村長、地方議員は18歳、参議院議員、知事は25歳に引き下げるとともに、女性候補比率35%目標を早急に実現する。またインターネットを活用して、政策作りや選挙運動の各場面で政治参加が実感できる環境をつくるとともに、オンライン投票の実現により、特に女性や若者の政治参加を促進したい。
  photo12 中村憲一氏(47) 維新 新
 ①戸籍制度を維持しながら実現可能な夫婦別姓制度の導入を目指す。具体的には、同一戸籍・同一氏の原則を維持しながら、旧姓使用にも一般的な法的効力を与える選択的夫婦別姓制度を創設し、結婚後も旧姓を用いて社会経済活動が行える仕組みを整備する。
 ②国民の皆さまとの約束である「身を切る改革」を徹底するため、国会議員の議員報酬(歳費)・議員定数3割カットを断行しつつ、産休や介護、身体的ハンディキャップなどの事情を持つ議員のオンライン出席、オンライン採決を認めるなど、議会運営のリモート・IT化を抜本的に進める。

 ■5区 (三島市、富士市のうちの旧富士川町を除く地域、御殿場市、裾野市、函南町、小山町、伊豆の国市のうちの旧伊豆長岡町)
  photo13
細野豪志氏(50) 無 前
 
 ①選択的夫婦別姓を認めることに賛成。わが家は同姓でやっており、日本人同士の場合は同姓の方が良いと思う。ただ別姓を望む夫婦に対して同姓にしないとだめだというのは価値観の押しつけだと考える。それゆえ「選択的」なのだ。国際結婚では別姓が認められており、私は同姓でないと家族が壊れるとは考えない。
 ②女性の政治家が少ないために、社会保障、経済、安全保障などの各分野において女性の意見が反映されていない現状は大きな問題だ。それぞれの議会や各党が女性の活躍できる環境を整えるべき。法律に基づくクオータ制導入も必要な時期に来ている。
  photo14
小野範和氏(48) 立民 新
 
 ①結婚する両者がそれぞれの姓を使い続ける選択肢はあるべき。両者の合意の下での選択であれば妨げる理由は特にないものと思量する。
 ②ジェンダー平等実現のため、議会における男女の定数を同数にすべき。また被選挙権年齢の引き下げを図る。議員の多様性を重視するならば、夜間、週末議会など、学生や会社員でも兼業できる形とする。選挙も、資金と時間を必要とせず、学生、会社員でも無理なくできるような運動に制限する等の方法を議論すべき。
  photo15 吉川赳氏(39) 自民 前
 ①戸籍制度を根幹から壊すような形の選択的夫婦別姓については反対。ただし、社会的な利便性に配慮した別姓使用は一定程度認める必要があると考える。選択的夫婦別姓については、子の姓の在り方などについても議論を深めていかなければならない。
 ②クオータ制では解決できない問題である。時間を割くことが求められる選挙制度や政治活動の風土を変えていく必要がある。午前8時から午後8時までの選挙運動なども、家庭を持つ女性やその世代の候補者にとって適切なのか検討すべき課題。
  photo16 千田光氏(43) 諸派 新
 ①同じ名字になることのロマンチックさは大切にしたい。しかし結婚率や出生率、名字が変わる際の行政手続きを考慮すると、多様な選択肢があってもよいと思う。
 ②女性議員を増やすことは大切であると思う。国連団体とセッションすると時に話題になるのが、女性の地位向上と外国籍または外国出身者への差別解消である。永住者の参政権を認め、帰化した方をもっと議会に受け入れるべきである。

 ■6区 (沼津市、熱海市、伊東市、伊豆市、下田市、長泉町、清水町、東伊豆町、河津町、南伊豆町、松崎町、西伊豆町、伊豆の国市のうちの旧大仁町と旧韮山町)
  photo17
勝俣孝明氏(45) 自民 前
 
 ①夫婦同姓であっても旧姓が使用でき、また子供の姓をどうするか、といった問題もあり、夫婦別姓によるメリットがあまり感じられません。夫婦が同じ姓を名乗ることにより家族の絆や一体感が深まり、婚姻とはそのようなものであると考えます。選択的とはいえ夫婦別姓の必要性は疑問であると考えます。
 ②そのためには女性議員を増やすことが考えられます。現在日本の衆議院議員の女性割合(9.9%)は先進国で最低水準です。2021年度からの第5次男女共同参画基本計画は衆・参院、統一地方選の候補者の女性割合を25年に35%とする目標となっており、これを達成するためにはクオータ制の導入等が考えられます。
  photo18 山下洸棋氏(30) 維新 新
 ①選択的夫婦別姓制度は必要である。その一方で戸籍を中心とした家族制度も守る。戸籍制度を維持しながら実現可能な夫婦別姓制度の導入を目指す。同一戸籍・同一氏の原則を維持しながら、旧姓使用にも一般的な法的効力を与える選択的夫婦別姓制度を創設し、結婚後も旧姓を用いて社会経済活動が行える仕組みを整備する。
 ②衆参両院を含めて議員の被選挙権年齢を18歳にするとともに、供託金は年齢に応じて適正に引き下げて設定する。産休や介護、身体的ハンディキャップなど事情を持つ議員のオンライン出席、オンライン採決を認めるなどによって、より政治に参加しやすい制度にしていく。
  photo19 渡辺周氏(59) 立民 前
 ①現状では婚姻の際、免許証やクレジットカードなどの更新手続きに膨大な時間と手間がかかり不利益を被る環境にある。私たち野党は議員立法を何度も提出してきましたが、与党の抵抗で実現できていません。直近の世論調査で賛成67%との現状から、法案成立には党議拘束を外して議員個人の価値観で判断、投票するべき。
 ②女性の多様な声が公平に反映され、生き生き過ごせる社会実現のため、まずは立候補の障壁となっている経済的、社会的な阻害要因を取り除くことが重要。たとえば立候補休暇制度や出産育児のための環境の整備が必要。さらに男性の育児休暇の義務化やベビーシッターへの補助金導入が急務。

 ■7区 (浜松市西、北、浜北区と中、南区の一部、天竜区の旧春野町を除く地域、湖西市)
  photo20
日吉雄太氏(53) 立民 前
 
 ①希望する人が別姓を名乗ることができるようにすることは、当然の権利として必要であり、実現性も高いと考える。
 ②立候補後に元の職場に戻れるような仕組み(立候補休暇制度など)をつくり立候補しやすくする、定数のうちの一部について特定の要件を備えた人を選ぶ枠をつくるなどが考えられる。 photo21 城内実氏(56) 自民 前
 ①夫婦別姓は、子どもが生まれた場合、夫婦どちらの姓にするか選ばなければならない。選択次第では夫婦間の関係悪化や兄弟姉妹間で姓が異なるケースなど、家族の一体感が損なわれ、子どもにマイナスの影響が大きい。夫婦別姓は、「生まれてくる子どもからの目線」が欠如している。冷静かつ慎重に議論していかなければならない。
 ②多様な人材が国会や地方議会に参画するためには、男女問わず政治家になることが開かれたものである必要がある。現在は「政治家」が一種のオーナー企業のように代々継承される傾向にあり、政治を志す一般の人々の参入機会が奪われているという指摘もある。世襲議員の制限は、多様な人材の議会参画を促すと考える。

 ■8区 (浜松市東区と中、南区の一部を除く地域)
  photo22 源馬謙太郎氏(48) 立民 前
 ①結婚のときに女性の多くが改姓することによって、それまで「旧姓で」積み上げてきた経歴が本人とつながらなくなる問題や愛着ある姓を変更せざるを得ないといった自己同一性喪失の問題などの解決を可能とする、選択的夫婦別姓制度を早期に導入すべきと考えます。
 ②政治分野でのジェンダー平等実現に向けて国政選挙においてクオータ制を導入し、男女半々の議会「パリテ」の実現を目指します。政党として女性候補者の比率を当面30%以上にするなどの目標を立てて擁立すべきと考えます。
  photo23 塩谷立氏(71) 自民 前
 ①女性が自立して働く社会、家族の在り方の多様化が進む時代の流れにおいて、氏を改めることにより困っている人、不利益を被る国民の声を重く受け止め、配慮する必要がある。具体的な制度の在り方について議論、検討すべき。
 ②地方分権時代を迎え、地方議会・議員の果たすべき責務が格段に重要度を増す中、議会・議員の仕事の周知と理解促進、請負禁止の緩和、立候補に伴う休暇保障等なり手不足への対応策も検討することが必要。政党としては、政治学校などの人材育成活動を充実させる。

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