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熱海盛り土行政手続き「報告なかった」 川勝知事会見

 川勝平太知事は26日の定例記者会見で、熱海市伊豆山の大規模土石流で被害を拡大させた盛り土の行政手続きに関し、7月に盛り土が崩落するまで担当部署から報告を受けていなかったと述べた。今後、関係職員への聴取を通じて報告されなかった背景を調べる方針を示した。
 川勝知事は、責任の所在について「基本的な責任は盛り土をした業者にある」との認識を示した上で、公表した手続き資料に関しては「惨事が起こるまでどうして私が知らなかったのか。命に関わる情報が(県庁内で)上がって来なかった理由があるに違いない。そこは非常に関心がある」と庁内での情報共有の在り方を問題視した。
 県が18日に公表した手続き資料の中に、担当部署が副知事や部長を含む県幹部に手続きの経過を報告した文書は確認されていない。崩落した盛り土は2009年から10年ごろにかけて造成されたとみられ、川勝知事は09年に就任した。公表資料では、崩落の危険性に関する情報を複数の関係部署の間で共有していなかったことも判明している。
 県と熱海市はそれぞれの手続きを内部で検証した上で、弁護士や学識者で構成する第三者委員会を12月に設置し、来年3月までに結果をまとめる。

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