「まさか」前哨戦敗れ、自民危機感 参院静岡補選

 野党の痛撃を受けた与党。岸田文雄政権発足後初の国政選挙に敗れ、激震が走った。「まさかの結果だ。衆院選も厳しい戦いになる」。静岡県内の自民党関係者は1週間後に投開票を控える衆院選へ危機感をあらわにした。
 岸田首相が2度に渡って県内入りしたのをはじめ、大物弁士を続々と投入して若林洋平氏の必勝を期した。告示前は共産党の候補者擁立で野党勢力が分裂したのに加え、新政権発足の“ご祝儀相場”期待も重なり、楽観ムードすら漂っていた。
 ところが、選挙戦が始まると立憲民主党と国民民主党の推薦を受けた山崎真之輔氏が猛追。自民は終盤に組織固めを徹底したが、番狂わせを許した。選対委員長を務めた城内実氏は「結果を謙虚に受け止めて反省し、総括して次につなげなければ」と肩を落とした。
 県連幹部は「衆院選と参院補選は別選挙。関心度も投票率も違ってくる。悲観的になりすぎることはない」と平静を装うが、前哨戦としての注目度の高さから、全国的にも衆院選への影響は避けられないとの見方は多い。
 ある県内の同党衆院選立候補者は「雰囲気は良くない。もう一度組織を引き締め直す必要がある」と漏らす。
 対する野党は勢いづく。立民県連幹事長の曳田卓氏は「衆院選への大きな後押しになった。政権交代が見えてきた」と高揚感を隠さなかった。国民幹事長で県連会長の榛葉賀津也氏は「岸田政権に対する不信感が保守層を含めて山崎氏に結集した」と強調。「理念や政策をしっかり打ち出せば無理な共闘をしなくても与党に勝てることを証明できた」としつつ「相手は衆院選に向けて死にものぐるいになってくる。切り替えてしっかり立ち向かわなければいけない」と言葉に力を込めた。

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