参院静岡選挙区補選 野党系・山崎氏当選 岸田政権、衆院選に打撃

 岸田文雄政権発足後初の国政選挙となった参院静岡選挙区補欠選挙(欠員1)は24日、投開票が行われ、立憲民主、国民民主両党が推薦した無所属新人の山崎真之輔氏(40)が自民党新人の若林洋平氏(49)=公明推薦=と共産党新人の鈴木千佳氏(50)を破り、初当選を果たした。31日投開票の衆院選の前哨戦として総力戦を展開した自公政権にとって手痛い敗戦で、衆院選へ影響を与えそうだ。投票率は45・57%で、2019年の参院選(50・46%)を4・89ポイント下回った。

花束を受け取り笑顔を見せる山崎真之輔氏=24日午後11時ごろ、静岡市駿河区
花束を受け取り笑顔を見せる山崎真之輔氏=24日午後11時ごろ、静岡市駿河区

 山崎氏は推薦を出した連合静岡を主体に立民、国民両党の地方組織が運動を展開した。両党の支持層に加え、無党派層にも食い込んだ。川勝平太知事の支援を前面に押し出し、リニア水問題を巡る対応や弱者支援などで自民候補との違いを強調し、幅広い支持を得た。
 若林氏は12年超務めた市長経験を強調し「即戦力」であることをアピール。県内の衆院選全小選挙区に擁立する自民党の組織力を生かし、岸田首相が2度応援に入るなど党を挙げての総力戦を展開したが、及ばなかった。
 鈴木氏は自公政権批判を展開し、リニア中央新幹線建設中止や浜岡原発廃炉などを訴えたが、党支持層以外に浸透しなかった。

 ■解説 岸田政権に厳しい審判 自民に痛手
 参院静岡選挙区補欠選挙は立憲民主、国民民主両党から推薦を受けた無所属新人の山崎真之輔氏が接戦を制した。共産党が候補者を擁立し、野党勢力が分裂した状態にある中での自民党敗北は、発足したばかりの岸田文雄政権に厳しい審判を下した形。首相自ら2度、応援に入りながら敗れた自民の痛手は大きく、1週間後の衆院選への影響は必至だ。
 新人3氏による争いということもあり、政策論争は乏しく、衆院選の前哨戦として「自公」か「野党」かの選択が最大の争点になった。
 連合静岡の全面支援を受けた山崎氏は組織力とネット戦略で知名度不足を埋めていった。最大の援軍となったのは6月の知事選で自民推薦候補に大勝したばかりの川勝平太知事。県内で人気を誇る現職知事の支援で無党派層をはじめ幅広い支持を獲得した。
 一方、若林氏は12年超の市長経験を前面に押しだし「即戦力」を強調したが、自公の支持層以外に浸透できなかった。8月の出馬表明後に菅義偉政権が退陣。総裁選の熱気と岸田政権発足を追い風に事前の調査では優勢が伝えられたが、政府の新型コロナ対策などに対する野党支持層の不満が根強いことがうかがえる結果となった。
(政治部・市川雄一)

 〈参院静岡選挙区補選当選者の略歴〉
 山崎真之輔氏(やまざき・しんのすけ)元県議、元浜松青年会議所副理事長、元浜松市議。浜松市中区出身。名古屋大卒。浜松市中区領家

 ■参院静岡選挙区補欠選挙開票結果
 当 650,789 山崎真之輔 無新①
   602,780 若林 洋平 自新
   116,554 鈴木 千佳 共新

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