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特集 : こち女

【もっと自然遊び ちょこっとラボ⑦】ドングリを育てる “樹木の卵”が大木に

 子どもは秋の森でドングリ拾いを楽しみますが、根が出て芽が出て、葉が広がり、やがて大きな木に育つとは思いも寄らないでしょう。木を育てる体験は「ドングリは樹木の卵のようだ」と感じ、「生命ってすごい」という感動を与えてくれます。

ドングリを小さな鉢で育ててみよう。盆栽のように愛らしい姿になるよ
ドングリを小さな鉢で育ててみよう。盆栽のように愛らしい姿になるよ
葉が広がるまではドングリの栄養で成長する。若葉の産毛が初々しい
葉が広がるまではドングリの栄養で成長する。若葉の産毛が初々しい
ドングリを小さな鉢で育ててみよう。盆栽のように愛らしい姿になるよ
葉が広がるまではドングリの栄養で成長する。若葉の産毛が初々しい

 どんな植物も子孫繁栄のために、タネを広い範囲にまき散らす工夫をしています。ドングリの形はコロコロとよく転がるだけでなく、実際に転がしてみるとあちこちの方向に散らばります。この仕組みでタネを分散させていると思われがちですが、地表に転がったままでは数週間で発芽できなくなります。ただ転がるよりも、ずっと長い距離を鳥や獣に運ばれていることも分かっています。 photo01 ドングリ盆栽を作って木の成長を観察しよう
 ドングリは多くの生き物の食料ですが、特に鳥のカケスやホシガラス、獣のネズミやリスでは貴重な栄養源で、秋のうちにいくつもの場所に隠して、厳しい冬に掘り出して食べているのです。運よく食べ残されたものが春に発芽し、立派な木に育ち子孫を残すことができるのです。
 新鮮なコナラのドングリを、十分に水分を含んだコケで包んでおくと、数週間で発根します。根が5センチ以上伸びたものを選び、ドングリ部分を地上に出して、腐葉土を詰めた鉢に植え付けます。表面にコケを張ると、見た目が良いだけでなく、湿度が保たれ地表の地形も崩れにくくなります。動物のフィギュアや化粧砂(白い砂)などで装飾すると楽しさ倍増。この盆栽づくりに子どもは夢中になります。
 水やりを忘れず、軒下などやや明るい場所に置くと、ドングリの栄養ですくすく芽を伸ばします。室内など温かい場所では、1月ごろからもえぎ色の葉の展開が楽しめます。大好きなドングリを育てることで、植物の成長に光や土、特に水が大切なことを学びます。さらに、木や森が、私たちにきれいな水などの豊かな恵みをくれることにも気付いてもらいたいですね。
<山田辰美 常葉大名誉教授>

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