争点をあるく① コロナ禍と学生【漫画×みんなの選挙しずおか】

 新型コロナウイルスの感染拡大で、大学生が置かれた環境は一変した。授業はオンラインが当たり前となり、留学を含めて課外活動は制限された。飲食店を中心にアルバイト収入が減少し、経済的に苦境に立たされた学生もいる。政治に何ができるのか。政治は何をすべきなのか。初回の漫画家は「ローカル女子の遠吠え」で知られる、焼津市在住の瀬戸口みづきさん。県内の学生の声を届ける。
 参院補選、衆院選と続く“選択の秋”に若者や子育て・働き世代などを中心にした課題を解決するため、政治に何が必要かを考える「みんなの選挙」。今回は記者が静岡県内の当事者や現場を訪ね、本県ゆかりの漫画家に現状を描いてもらった。全5回の企画「争点をあるく」で、それぞれのテーマについて打開策を探る。
 大学生はコロナ禍と向き合いながら環境の変化に対応するとともに、若者の存在意義についても思いを巡らせている。政治は、社会は、学生たちの思いを受け止めることができているのか。



記者から


 「学習機会がコロナ禍前より減った」「学生にも隠れた生活困窮者がかなりいる」「日々の生活への満足度がかなり低い」―。静岡大地域創造学環4年の岡本怜音さん(23)が取材に先立ち、コロナが与えた学生生活への影響について、計15人の声を集めてくれた。
 政治に求めることとして「若者は政治に興味がないと言われているが、政治の側も若者に興味を持っていないように感じる」と答えた学生がいた。同じように、同大人文社会科学部4年の沢山匠さん(23)が取材に「若者って、政治に一番置いてきぼりにされやすい世代だと思う」とこぼした言葉が耳に残る。
 ただ、今回の取材で何より感じたのは学生の頼もしさだ。大分県から来た同大地域創造学環2年の稲垣望美さん(20)はコロナ禍の生活に戸惑いつつも好奇心を失わず、学外の活動にも積極的。地域イベントの一員としてチラシやTシャツなどのデザインを担当し、活躍している。岡本さんも沢山さんも、社会との関わりを自分事として考えられる人だ。
 これからを背負う若者の力なくして、この国の成長はない。生活苦の学生への経済的な支援や学びの保障をした上で、若者の思いをくみ取り政策に生かす姿勢こそ欠かせない。(社会部・佐藤章弘)



漫画家から


 こうして学生の皆さんのリアルな声を聞いてみると、経済的に追い詰められている方も相当数いらっしゃるのではという思いです。自分も苦学生の一人だったので、もし今大学生ならかなり厳しい生活の中にいたことでしょう。学びを得たい人間が貧困によってその機会を奪われることは本来、あってはなりません。

 瀬戸口みづき(せとぐち・みづき) 2005年デビュー。「めんつゆひとり飯」などを刊行中。焼津市在住の38歳。
 ツイッターアカウントは<@setoguchimizuki>


 

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