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遺族、心の傷癒えず 伊豆山で追悼式 熱海土石流発生から100日

 熱海市伊豆山の大規模土石流発生から100日目となった10日、市は現場近くの伊豆山小で犠牲者26人の追悼式を行った。遺族や市、県、捜索関係者ら約80人が参列し、犠牲者の冥福を祈った。遺族は癒えることのない心の傷を抱えて生活することの苦しさを吐露した。

土石流の犠牲者を悼み、献花台に花を手向ける遺族=10日午前、熱海市の伊豆山小
土石流の犠牲者を悼み、献花台に花を手向ける遺族=10日午前、熱海市の伊豆山小
土石流の犠牲者を悼み、献花台に花を手向ける遺族=10日午前、熱海市の伊豆山小

 土石流は7月3日に発生した。26人のほか、9月には土砂搬出に当たっていた建設作業員1人も事故死した。現場では行方不明になっている太田和子さんの捜索が続いている。
 追悼式で斉藤栄市長は「最愛の家族を亡くされた遺族に思いを致すと胸が張り裂ける思い」と述べ、「歴史ある美しい伊豆山を取り戻す。地域と一丸となり必ずこの困難を乗り越える」と誓った。
 川勝平太知事は「復興に全力で取り組み、安全な地域づくりに努める」と強調。被災者の長期的な受け入れ先となる県営七尾団地の建て替え、逢初(あいぞめ)川下流域の復旧、不適切工事を抑止するための県土採取等規制条例の抜本的見直しを進めるとした。
 参列者は献花台に花を手向けた。遺影を手にした幼い子どもの姿もあった。娘を亡くした小磯栄一さん(74)は「壊れた家は直せるが、娘はもう帰ってこない。精神的にも肉体的にも疲れ切っている。まだ前には進めない」と語った。
 母を亡くし、三島市内の応急仮設住宅で暮らす鈴木仁史さん(56)は「母を連れて避難できなかったことが今も悔しくてならない。この気持ちは一生続くだろう」と無念さをにじませた。
 式終了後には一般の献花も受け入れ、知人や友人を失った住民らが次々に訪れ、祭壇に手を合わせた。

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