リニア試乗会 JR東海、時速500キロを公開

 JR東海は8日、リニア中央新幹線の報道関係者向け試乗会を山梨県の山梨リニア実験センターで開いた。昨年8月に投入した最新型「L0(ゼロ)系改良型試験車」の開発状況を紹介し、開業時に予定する最高時速500キロでの走行を公開した。

報道関係者向けに試験走行を公開したリニア中央新幹線の最新型車両=8日午後、山梨県の山梨リニア実験センター
報道関係者向けに試験走行を公開したリニア中央新幹線の最新型車両=8日午後、山梨県の山梨リニア実験センター

 試験走行では時速150キロを超えた時に「ブーン」という音と共に地上から浮上し、出発から約2分で時速500キロに到達した。減速して着陸した時は若干の振動があった。同社は2017年に営業運転に必要な技術開発を完了した。現在は騒音や振動、耳がツンとなる現象の軽減など快適性の向上を目指して改良を続けている。
 同社は品川―名古屋間の27年開業を目指しているが、工事に伴う大井川の流量減少問題などで静岡県との協議が難航し、延期は不可避となっている。生田元中央新幹線推進本部副本部長は、流域との話し合いを重ね「できるだけ早く理解を得られるように取り組んでいきたい」と述べた。
 現在は最新車両のデータ収集に専念しているため、一般の体験乗車は行われていない。
 (東京支社・岡田拓也)

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