元従業員2人、着服5億円超 TOKAIHD(静岡市)の2子会社

 TOKAIホールディングス(HD、静岡市葵区)は8日、子会社のTOKAI(ザ・トーカイ)と東海ガスの元従業員2人がそれぞれ架空請求による不正利益の取得と、会社資金の私的流用の不正行為をしていたと公表した。会社などの被害総額は合わせて5億4千万円を超えるとしている。

子会社2社の元従業員による架空請求や着服が発覚したTOKAIホールディングスの本社=8日午後、静岡市葵区
子会社2社の元従業員による架空請求や着服が発覚したTOKAIホールディングスの本社=8日午後、静岡市葵区

 同HDによると、TOKAIの元従業員は2014年2月から、同社が受注した複数の工事に絡んで架空の請求を行い、約1億7300万円を不正に得ていた。
 東海ガスの元従業員は経理担当者だった同年3月から、会社の資金を自身の銀行口座に不正送金し、約3億6800万円を着服した。
 いずれもことし7月、名古屋国税局の税務調査で指摘されて発覚した。関係者によると、同HDは2人の不正行為を県警に相談しているといい、県警は内容の確認を進めている。
 同HDの山田潤一代表取締役常務執行役員は「不正行為の発生を厳粛に受け止め、内部統制の一層の強化と実効性向上に取り組み、再発防止に努めたい」と話した。

 ■詳細明かさず
 子会社元従業員による架空請求や資金着服の不正行為が発覚したTOKAIホールディングス(HD)は記者会見などは開かず、「調査中」を理由に詳細を明らかにしなかった。
 元従業員が会社を辞めた時期や、年齢、性別や刑事告発の有無などを「個人情報に当たる」とし、回答を拒んだ。同HDの担当者は「不正発覚後、顧問弁護士を委員長に社内調査委員会を設置し、全容解明や原因究明の調査を進めている」と説明し、現時点で概要以外は明らかにできないとした。
 被害総額が5億4千万円以上と多額で、今月28日に控える2021年9月中間連結決算の発表に影響が及ぶ可能性がある。担当者は「社内調査委の調査終了時や途中で開示すべき事項があった場合は速やかに公表する」と述べるにとどめた。

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