記者コラム「清流」 「両立」実現の日は来るか

 今夏に全国で猛威を振るった新型コロナウイルスの「第5波」。浜松市でも1日当たりの新規感染者数が連日100人台を記録し、医療現場も逼迫(ひっぱく)した状況が続いた。9月末でようやく緊急事態宣言も解除され、日常が戻りつつある。
 昨年からの取材で強く感じるのはそれぞれの人が置かれた立場で、コロナ禍に対する見方がまったく違うという点。患者、医療従事者、休業した飲食店の関係者…。社会の中に見えない壁が築かれているように思える。
 感染予防と経済活動の両立が叫ばれているが、感染再拡大のたびに中断を余儀なくされてきた。特効薬はないが、経験の蓄積を生かして少しずつでも実現に向けて努力していくしかない。
 (浜松総局・草茅出)

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