静岡文学マルシェ 委託販売で復活 10月10日まで静岡

 静岡県内外のアマチュア文芸作家が小説やエッセー、詩歌の手製本や私家版を持ち寄って販売する「静岡文学マルシェ」が10日まで、静岡市葵区駿河町の古書店「本とおくりもの ヒガクレ荘」で開かれている。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、今年は委託販売の形で復活した。

2年ぶりの「静岡文学マルシェ」に、県内外から集まった150点を並べる実行委員=静岡市葵区駿河町の「本とおくりもの ヒガクレ荘」
2年ぶりの「静岡文学マルシェ」に、県内外から集まった150点を並べる実行委員=静岡市葵区駿河町の「本とおくりもの ヒガクレ荘」

 通算5回目となる今回は、30を超える個人とグループが参加し、約150点が集まった。出品者から「自分は静岡に行けないが、本に旅をさせます」という声が多く寄せられたという。試し読みできるフリーペーパーやポストカードを用意したり、購入後に本の中のQRコードを読み込むと朗読が楽しめたりするなど、趣向を凝らした作品が並ぶ。
 遠州地域の鉄道を擬人化した連作短編集を出品した浜松市出身のフリーライター浜沢更紗さん(42)=金沢市=は「創作したからには誰かに読んでもらいたい。古里で発表の機会があるのはうれしい」と話す。同マルシェの添嶋譲代表(50)=焼津市=は「2年ぶりに本を並べられるのがうれしい。サイズも装丁もさまざま。文芸の楽しみを知ってもらえたら」と期待する。

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