トヨタ裾野実証都市 24~25年一部開業 子会社CEOが見通し

 トヨタ自動車子会社「ウーブン・プラネット・ホールディングス」のジェームス・カフナー最高経営責任者(CEO)は5日、トヨタが裾野市内に建設している先端技術の実証都市「ウーブン・シティ」について、2024~25年に第1期工事を終え、一部オープンする見通しを示した。

ウーブン・シティと裾野市の連携について説明するジェームス・カフナーCEO=5日午後、裾野市
ウーブン・シティと裾野市の連携について説明するジェームス・カフナーCEO=5日午後、裾野市

 市が市役所で開いた市民向けのまちづくり説明会後の記者会見で述べた。ウーブン・シティは現在、建設用地の造成工事中で、カフナー氏は「来年から建物造りに入る」とした。実証都市内での主なエネルギーとして、燃焼しても二酸化炭素(CO2)を排出しない水素を活用する方針も示した。
 説明会でカフナー氏は、市のまちづくりと連携する姿勢を強調。ウーブン・シティに近いJR岩波駅の周辺整備事業の支援へ、トヨタとして企業版ふるさと納税制度を活用して市に寄付したことを明らかにした。寄付の理由を「(建設地にあった)トヨタ自動車東日本東富士工場の閉鎖に伴う税収の落ち込みを補う。市への投資」と説明した。
 今後も地域住民に情報提供の機会を持つ意向を示し「地域社会との共存が大切。よく対話し、良いパートナーシップを構築したい」と述べた。
 高村謙二市長は「最先端の技術開発を後押しするため、規制緩和など最大限の支援をしたい」と強調した。

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