徳川歴代15将軍 武具や書画紹介 久能山東照宮博物館

 徳川家の歴代15将軍の武具と書画を紹介する企画展「徳川将軍家の文武」が、静岡市駿河区の久能山東照宮博物館で開かれている。将軍ごとに様変わりする甲冑(かっちゅう)や作品から時代背景を感じることができる。12月初旬まで開催予定。

徳川家康が着用した「歯朶具足」を眺める来館者=静岡市駿河区の久能山東照宮博物館
徳川家康が着用した「歯朶具足」を眺める来館者=静岡市駿河区の久能山東照宮博物館

 徳川家康が関ケ原の戦いで着用した「歯朶(しだ)具足」をはじめとする歴代将軍の甲冑9領が館内の入り口から時代順に並ぶ。3代将軍家光の甲冑は全て鉄で作られ、総重量20キロを超える。かぶとや胴の胸部分に弾痕があり、強度を確かめるために試し撃ちしたとされている。
 同館の学芸員宮城島由貴さんは「3代将軍までは実戦向けの仕様になっているため防御力に優れているが、4代以降は威厳を示すため、装飾が華やかになっている」と解説した。
 このほか、11代将軍として期待されていた“幻の将軍”家基が描いた「洋犬図」や静岡で隠居生活を送った15代将軍慶喜の油絵「西洋風景」など書画9点も展示。将軍らの文化人としての一面も見ることができる。
 

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