淡島ホテル巡り詐欺破産 静岡県警、容疑の社長ら逮捕

 沼津市の淡島ホテルの旧運営会社「淡島ホテル(現AWH)」の破産手続きに関し、同社の財産を債権者の不利益になるように処分したとして沼津署と静岡県警捜査2課は22日、破産法違反(詐欺破産)の疑いで、AWHを傘下に持つ保証事業会社「オーロラ」(名古屋市)の社長(52)=東京都港区六本木6丁目=ら5人を逮捕した。同署などは社長らが財産の没収を免れ、引き続きホテルを経営するために財産を不正に処分したとみて調べを進める。

「ウィンダムグランド淡島」として営業する旧「淡島ホテル」。当時の経営者らが破産法違反容疑で沼津署などに逮捕された=22日午前、沼津市内
「ウィンダムグランド淡島」として営業する旧「淡島ホテル」。当時の経営者らが破産法違反容疑で沼津署などに逮捕された=22日午前、沼津市内

 オーロラ社長のほかに逮捕されたのは、オーロラ取締役(48)=東京都中央区日本橋中洲=、AWH社長(61)=函南町平井=、AWH取締役(76)=神奈川県座間市相模が丘3丁目=、オーロラ傘下の淡島マリンパーク社長(48)=同県横須賀市鴨居2丁目=の4容疑者。
 5人の逮捕容疑は共謀して2019年10月上旬ごろ、AWHの破産手続きに関し、同社が地権者から借り受けていた借地権について日付をさかのぼって解約するとともに、無償でグループ会社の淡島マリンパークに移転させ、AWHの財産を債権者らの不利益になるよう処分した疑い。
 AWHは19年12月20日、静岡地裁沼津支部が破産手続き開始を決定した。5人は債権者による同年7月3日の破産手続き申し立てよりも前に借地権が移転されたように装ったという。
 借地権の資産価値は約1億3千万円。借地権を建物の所有者から切り離すことで建物の買い手を付きにくくしオーロラ側が継続してホテルを運営できるようにする狙いがあったとみられる。結果として財産は目減りし、債権者に分配するはずの現金が減ったという。
 淡島ホテルを巡っては、オーロラ社長が社長を兼ねるホテル経営会社「グッドリゾート」(東京都)が20年2月に米国のホテルチェーン大手とフランチャイズ(FC)契約を交わし、現在はホテルの名称を変更した上でオーロラ側が委託した関連会社が営業している。

 <メモ>淡島ホテル 1991(平成3)年、旧東京相和銀行(現東京スター銀行)の故長田庄一元会長が、会員制高級リゾートホテルとして開業した。フランスのシラク元大統領が訪問したことでも知られる。人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の登場人物の実家が経営するホテルのモデルとされる。現在のホテル名は「ウィンダムグランド淡島」。

いい茶0
メールマガジンを受信する >